21.鎖骨
黄瀬くんが部活も仕事も忙しいからってテスト勉強付き合って欲しいんスって言うからここは貸しの1つ2つ3つ作ってゆくゆくは私に逆らうことのできない性奴隷にでもしてやろうと思い、黄瀬くんの好む自然で押し付けがましくない1秒未満の目を細めて口角をニコっとあげるだけの笑顔で快諾してやった。黄瀬くんのお仕事上がりのタクシーで拾ってもらって黄瀬くんのお家へ。黄瀬くんのお部屋は無駄なくさっぱり。お洋服がいっぱい詰まった壁に埋め込まれてる式のクローゼット(是非その中に引っ越したい)バスケットボールの雑誌、なんかおしゃれな写真集、コレクションみたいに飾られたバスケットシューズの箱とかが綺麗に整理されたシンプルな棚、モノクロで統一されたベッド(ベッド!!)と、まぁ、面白みは無いけどとにかく黄瀬くんの気配漂う黄瀬くんのご芳香に満たされた部屋で「なんか飲みもん持ってくるから適当に座っててー」って一人取り残された。本当に適当に座ってラックに整理されてる雑誌を1冊勝手に取り出してオナネタだったりしないかページをめくったら結構はだけてセクシーなZ軸を持たない黄瀬くんがいた。なにかの整髪剤の広告らしいけどとにかく水浸しでうっすらちくびがすけてて鎖骨胸板丸出しの黄瀬くんがその紙の中にいた。私は理性が強くない我慢が効かない節操がない。ごくり。欲のまま舌を伸ばし、つるっと電気に照らされた光沢のある黄瀬くんの鎖骨に這わせた。味はない。強いて言えば糊みたいな味がする。もう一口。ぺらっと立体感も温度も何もない光沢印刷用紙を舐め上げる。頭の中で私の少しざらついた舌を肌で感じて声を抑えるために苦しそうに顔を歪める黄瀬くんを想像する。ゆっくり鎖骨の端から端まで舌を這わして、ページから舌をはなすとねちょーんとよだれの糸を引いた。舐めた部分が余計にてらてら光った。倒錯的で興奮する。私、勝手に黄瀬くんの部屋で黄瀬くんの雑誌の黄瀬くんの鎖骨舐めてる。すごく、興奮する「な、にしてんスかあんた」がちゃっとミニッツメイドオレンジとミネラルをーターを乗せたお盆を持って部屋に入ってきた黄瀬くんは片頬を神経質にヒクつかせながら、全然モデルらしからぬ作りきれてない30%の笑顔で口角を歪めてるからなんだか本当に気持ち悪がられて変態扱いを受けてるみたいで「興奮する」「何言ってんだあんた」

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