我が麗しき紺翠女学院について
ご機嫌ようみなさん。私はみょうじおなまえと申します、我が麗しき紺翠女学院の中等部2年生でございます。以後お見知りおきを。

それでは早速ですが、我が麗しき紺翠女学院のご説明をさせていただきたく思います。(もちろん捏造に捏造を、妄想に妄想を重ねた設定です)

我が麗しき紺翠女学院が提唱しているのは『清く・正しく・美しく』 昔から使い古された、ありきたりな文句に聞えてしまうかもしれませんが、伝統的な歴史を重んじる我が麗しき紺翠女学院は、このスローガンをいつでも学習・行動・生活の基礎とした規則正しくすばらしい学院生活の中でこそ、本当の力が身につくものだと考えております。

校舎は、初等部(小学生)校舎、中等・高等部(中・高生)校舎、が同じ敷地内にありますが、キャンパスとは隣接はしておりません。グランド、武道場、図書館、体育館A、体育館B(2階室内プール)、などなど…はい。ね?えっと…広いんですよね…そうそう…うん。

申し訳ございませんが、その…わたくしみょうじおなまえは、あまり…その、お嬢様語が、身についておりゃ、おりゃ…おらなくて?おらず?えっと、失敗作ですみません。モノホンガチのお嬢様じゃなくてすみません。以下、お嬢様語ではなくなりますが、みなさまどうぞ、ご勘違いなされますな(これ何語?)

我が麗しき紺翠女学院は本当に、素晴らしい学園なんだと言う事には何一つ代わりはないのですから…!!


私は小さい頃、具体的には幼稚園生まで、極一般家庭の、極一般な生活を送っていました。生まれも育ちも常伏で、4歳のときにもう、死ぬ場所も常伏意外にはあり得ぬ。と両親に、神妙な面持ちで宣言していたとか…。

とにもかくにも、父親が当ててしまった大口の宝くじ。それを引き金にマシンガンが暴発する勢いで私の家族には(はたして一口で、そうも簡単に称していいものなのかは怪しいが)幸福という銃弾で蜂の巣にされてしまったわけなのですね。はい。

父の大幅昇格、母の主婦便利グッズの大手企業による商品化。先祖が残した埋蔵金の発掘…ちょっと胡散臭いまでにいろいろ起こって、めでたく成金富豪の仲間入りを果たしたわけですが…

調子に乗った私の両親は、私を超一流お嬢様学校へ進学させる事を決意。私はまだ、両親の決めたレールから背くというような、ドラ息子的思想を持ち合わせておらず、慣れた土地常伏、骨を埋めるつもりであった常伏を、泣く泣く去り…今の、我が麗しき紺翠女学院初等部に入学する事になったのです。


初等部は、自宅通い。いきなり大きくなったお家から、真っ黒な車に乗せられて、テーマパーク顔負けの学校に輸送される小さな私は、知らない子ども達だらけの、妙に大人な雰囲気を持った教室に閉じ込められるのが嫌で、いつも泣いていた。みんな、生まれも育ちもお嬢様だから、なんというか…雰囲気が私達とはまるっと違うのである。話し方も違うし、口にする言葉さえも、当時の私には同じ地球人の言葉だとは思えなかった。背筋ピーンだし、みんな読み書き、計算、運動、一番高いオモチャの話が上手だった。

私は、陸に上がった魚だった。でもそんな私を陸上の水槽へと案内してくれたのがお姉様である。早乙女花蓮さま。3歳上の由緒正しきお嬢様。

ここで説明の必要が生じる、我が麗しの紺翠女学院の特徴的なシステムがあります。これは、システムと言うより…暗黙の了解?とでも言いましょうか…とにかく、学校側から強要される制度ではないのですが、生徒間ではこの制度に従っていないものは我が麗しの紺翠女学院の院生ではない、と考えています。それが

お姉様は絶対制度

1.我が麗しの紺翠女学院の正しき生徒は、必ず自身よりも高学年の"お姉様"と行動を共にする事。ただし、中等・高等部は問わない。

2."お姉様"は我が麗しの紺翠女学院の正しき生徒である事の素晴らしさ、正しき生徒のあるべき姿を、"妹君"に愛情を惜しむことなく指導・鞭撻を怠らないようにする事。

3."お姉様"は"妹君"を、"妹君"は"お姉様"を特に、信じ、愛し、支えあい、我が麗しき紺翠女学院での清く正しく美しい生活を送る事。


っていう…制度の下、私は、初等部の頃からずっとお世話になっていた早乙女さまを"お姉様"にしたいと…思っていました。その旨を早乙女さまにお伝えすると、早乙女さまは私を快く"妹君"にしてくださった。

ただ、変な話…というか…正味な話、これはお嬢様校に起こりうるアノ、危険因子を養護する…いや、正当化させるための制度と言うか…。ただの同性愛を肯定するためだけの制度ですね。

幼心には理解できなかったそれも、中等部に入ってみれば、なんとなくおかしな雰囲気が肌でわかってくる…。わ、私は…絶対に、そんな風にはならないぞ?!そりゃあ、早乙女さまは、素晴らしい方だけど…私には、心に決めた人が居るんだ…!!

いつか私を迎えに来てくれるって信じてる…信じてるから…安田さま…!!





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