06
なんだか最近 の様子がおかしい…気がする…。というか確実におかしい。だってよ、 って俺としゃべったこと無かったじゃん?なのになんだ?最近すげぇ俺にかまって来る…気がする…。いや、ちょっと自信無いんだけどさ…

少年の思案

「や、やすだくん!おはよう!」
「おう、 。おはよう」
「うん!おはよう!!」
「あぁ…おはよう」
「うんうん」
「…?」

恥ずかしそうに何度かおはようって繰り返してからなんか満足そうに笑ってうんうんうなづいて はどっか行っちまう。なんなんだ…いや、挨拶される事に対して不満は無いけどさ。やっぱりちょっと変わってるよな… って…。花壇の手伝いしろって言われた時、正直面倒くせェって思ったけど がなんか勘違いして中庭に居たのが笑えた。手伝ってくれって冗談で頼んでみたら案外あっさり了承してくれたけどすげぇ黙々と作業するから、あ、本当は嫌だったんだなって事バレバレでもっと笑えた。帰りに 1人じゃ危ないと思って一緒に帰ったらなんかすげぇ緊張しててちょっと可愛いなって思った。ら、なんだ? 、なんか急に俺に絡むようになった。絡むって言ってもなんかいつもすげぇ緊張しながら話しかけてくんの。どぎまぎしながら俺の事呼んで、用事があったりしたら「や、安田くん!ちょっと用事があってお話したいんだけど…」用事がなかったら「や、安田くん!あの…用事は無いんだけどちょっとおしゃべりしてもいい?」おしゃべりってそんな前振りしてからするもんなのか?まぁいいんだけど…。とにかくそんな感じで移動教室とかでは一緒に行こうって誘ってくるし、休み時間もなんだかんだ話題作ってきて俺に話してくる。共通の話題なんて無いくせに一生懸命俺が興味持ちそうな話を用意してちょっと緊張した顔で、でもすげぇ嬉しそうに話してくれる。廊下とか教室とかで俺のこと見かけると「やすだくん!」って声かけてきて の声がしたほうを見ると恥ずかしそうににこって笑って小さく手を振ってくる。お、おう…。なんだ…か、かわいい…な…。

「ちくしょう!!この裏切り者ッ!!」
「は?」

廊下で と立ち話してたら先生が日直だった を呼んで連れて行っちまった。先生についてく時も何回もこっち振り返って俺に手を振ってくる は正直可愛い。 を目で追いながらぼうっとしていたら美作が泣きながら俺をぼかぼが殴ってきた。…は?裏切り者って何のことだよ?…美作に借りてたゲームソフト壊したことばれた?

「お前ェ!モテない属性だったじゃねぇか!!」
「は、なんだよモテない属性って…」
「アイドルオタクのエロリストがなんで俺より先に彼女できんだよ?!」
「彼女なんて居ないけど…」
「は?! だよ!!お前ッ!!ばっくれやがって」
「あ…あぁ。別に付き合ってねぇよ」
「モテるアピールしてんじゃねぇよ!!お前どんな裏技使ったんだよ?!」
「裏技って…ゲームじゃねぇんだからさ…」
「お前が女子にモテるはずがない!!どちらかといえばお前は女子に嫌われる反藤タイプだ!!だからお前、絶対に裏技使って と良い仲に…!!」
「反藤タイプって…んー、俺もなんで があんな俺に絡むかわかんねぇんだよな…なんで?」
「知るかッ!!お前アイドルオタクこじらせて死ねッ!!」

美作は泣きながらまた走り去っていった。なんだよ…あいつ…。でも、そうだよな。俺って自分で言うのもなんだけど、女子にモテるタイプじゃねぇ。なのにあの 。なんでだ?俺なんかしたか?うーん…わかんねぇ…

「なんで…」
「好きだからでしょ?」
「あぁ、そうか…って深田?!」
「安い乗り突っ込みね」
「びびったー!!急に横に現れんなよ!!」
「あんたが気付かなかったのが悪い」
「はぁ…ってか、さっきの… って」
「 あんたの事好きなのよ。あたしが迫って告白しろって言ったの」
「?!…それ…俺に言っちゃっていいの?」
「知らない。だってあんた前だ後ろだが好きなんでしょ?」
「後前田!!」
「なんでもいいわ。でも…」
「でも?」
「 の事泣かしたら、あたしがあんたの事泣かしてやるから」

そう言って深田は教室に入ってった。…なんだ、あいつのあの威圧感…恐ぇ…っていうか 、俺のこと好きってマジか?なんで…ってか、俺にそればらしてどうするんだよ…次から としゃべりづれぇじゃん…

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -