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がやがやがや…授業が終わるとみんな春が来たときのてんとう虫みたいにきれいに並んでいたのがぐちゃぐちゃうごうご、自分の好き勝手やりたい放題し放題。そんな教室の中で私もお弁当タイムをはじめます!

ランチタイムガールズ

お弁当が入った袋をぶら下げて彩が私のところまで歩いてくる。彩は私の大のお友達、で親友なんだけどそうやって言うと薄ら寒いこと言わないでって怒られるからあんまり公言できないんだけど、幼稚園の頃から一緒で本当に大の仲良しなんです。背がすらっと高くてスタイルもよくて美人!性格はすっごく大人でちょっぴり口が悪いです。今は大学生の男の人(21)と付き合っているそうです!え?!私たちまだ中学2年なのに?!「それくらいじゃないとつり合わない」って彩はよく言う。彩は昔っからよくもてて、藤くんと彩と一緒にいると私はすっごく浮いた。でも藤くんも彩もすっごく優しいから私に寂しい思いなんて絶対にさせなかったよ!2人とも大事な大事なお友達です!あ、明日葉くんはクラスがあんまり一緒にならなかったからちょっとそこまで仲良しじゃないんだけど、明日葉くんともお友達!私の周りにはかっこよかったりかわいかったりやさしかったりとにかくもうすごくいい人たちばっかりなんですしあわせです!明日葉くんもちょっとおっちょこちょいで頼りない感じがするけどすごく優しい人で大好き。向かい合わせになった彩を見ながらそんな事を考えてにこにこしていると「気持ち悪い」って言われてしまった…うう、確かに今のは私気持ち悪かったかも…。

「安田くん?!」
「げっ!!みのりちゃん!!」
「伊藤先生からお話は聞きました、職員室まで来なさい!」
「えー今から弁当なのにー」
「後にしなさい!」

みのり先生が教室まで来て安田くんを職員室まで連れて行ってしまった。おぉ、みのり先生なんか燃えてたなあ…。みのり先生厳しいところあるけど本当はいい先生なんだけどな…。やっぱり安田くんみたいに先生を怒らす人がいるから先生の優しいところが目立たないんだ!いやだな!

「安田って本当にうるさいわよね」
「うん!なんかちょっと、迷惑だよね」
「うわ珍しい。 が人の悪口言うなんて」
「私、安田くんの事よく知らないけど、たぶんあんまり好きじゃない」
「そうね、あんたの好きなタイプではないわね」
「え、私の好きなタイプってなに?!」
「あんたの仲いい男子ってほとんど明日葉みたいな人畜無害なのばっかじゃん」
「ほうほう」
「で、安田は害ありまくりでしょ?前もカンニングして事件起こしたし」
「はーはー」
「しかもアイドルオタクでエロリスト」
「えろりすとって…」
「あんた絶対安田と話合わないわよ」
「でもAKYの熱子ちゃん可愛いよね?」
「あんた、安田はその可愛い熱子ちゃんおかずにしてんのよ?」
「…おかず?」
「弁当のじゃないわよ」
「ほうほう」
「しかもガサツだし顔はぱっとしないしやかましいし」
「おうおう、そこまで言うのか?!」

だって本当の事じゃないっていいながらいつの間にか最後の一品になってしまっている卵焼きをぽいっと口に放り込んで彩はお弁当箱を片付け始めた。私はまだ全然食べれてないんだけど…。…なんか安田くんの話聞いたらもっと安田くんのイメージさがっちゃったな…。あ、

「私きょう花ちゃんと花壇の日だ!」
「え?!花壇当番?あんたがやることじゃないでしょ?」
「え…でもクラスの誰もやらないから…誰かやらないと」
「誰もやらないってことはやらなくて良いことなのよ」
「でも花ちゃんと約束しちゃたもん…」
「花巻もお人よしだからねー」

そうなんだよ、私と花ちゃんってどっか似てるんだよねー。いやもちろん花ちゃんのほうが可愛いんだけどね。背だって私のほうが花ちゃんよりちょっぴり低いし…。ただ頼まれたら断れないところとか、みんなにトロいって言われるところとか…うん。でもだから仲良しなんだけどね!!放課後は花ちゃんと一緒に花壇のお手入れだ!そのあと一緒におしゃべりでもしようかな!!

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