07
安田くんに電話しようと思ったけど…なんか、迷惑かけちゃうかな…?自分で安田くん見つけた方がいいよね。私が…勝手に、はぐれッちゃッたんだから…。そう思って1回取り出したケータイをかばんにもどして自分の右手を見る。…あの時みたいに、繋いじゃえばよかったのに…わたしのばーか。

ゆられる少女

ようし、やすだくん探そう!!って思ったけど…あれ?なんかアトラクションの列めちゃめちゃ人減ってないか?なんだこれ?えーなんでだろう?あ、もうすぐパレードの時間?新しいの始まるからみんなそっち行っちゃったのかな?そういえばさっきなんか放送流れてたかも…ぼうっとしてたからあんまりちゃんときいてなかったけど…。でもとにかく!!これで安田くんを探しやすくなったぞ!!たぶん、最後尾のへんに…居る…はず、だよね?あれー?ぜんぜん知らない人しか居ないよ?あれ?安田くん?…どうしよう…嫌われちゃった…かも… あいつとろいからおいてっちまおう!!みたいな?!…!!ううん!!安田くんはそんな人じゃないッ!!安田くんはそんな…ひどい事しない…もん!!たぶん…。分かんない…わかんないよ安田くん…。ごめんね、私の所為だよね?ごめんね。でも私絶対安田くんの事探し出すから!!絶対に見つけるから!!と、とりあえずランド内をぐるぐるしてる路面バスみたいなの乗って安田くん探そう!!たぶんパレード始まるから中央広場以外のところは人少なくなってるよね?!ようし!ステーションすぐそこだし!!まってて安田くん!!

「すみません!これって、このパスで乗れますか?」
「はい!ご利用になれますよ…ですが…」
「あ!じゃあおねがいします!!」
「あ、はい…では!!ディスティニートレインしゅっぱーつ!!」

ぽっぽーって可愛い音がしてごとんごとんとディスティニートレインが走り出した。わあ可愛いなこれ!!背中合わせになったベンチがそのまま走ってるみたいな、ドアも壁も無い路面電車は走るスピードもそんなに早くなくてこれなら安田くん探すのにぴったりだ!!降りたいときには降りたいですって言えば降ろしてくれるらしい!!すごいなあ!!これ!!のわりに人乗ってないなあ…なんでだろう?小さいことかすきそうなのに…あ、私以外にも、誰か人乗ってる…背の高い男の人だ…ん?あー!!

「ハデス先生ッ!!」
「あ、 さん。こんなところで会うなんて、さすがディスティニーランド」
「こんにちわ!!先生1人で来たんですか?!」
「ううん。鏑木さんや明日葉くん達と来たんだけど…はぐれちゃってね。 さんは?深田さんと来たの?」
「あ…私もはぐれちゃって…今、探してるんです。」
「そうか…女の子1人じゃ危ないからね、よかったら一緒に探そう、ね?」
「え、あ…」
「あー!!先生見つけましたよ!!」
「あ、鏑木さん」
「あれ? も一緒なの?なんで?」
「明日葉くんッ!!」

人があまり乗ってなかったのはハデス先生が恐かったからみたい…。うーん、まぁ、ハデス先生はおしゃべりしてみないとわかんないひとだからなあ…可哀相だけど、仕方ないかも…。鏑木さんと明日葉くんが先生を探し回ってたみたいでやっと見つかった先生にぽこぽこ怒ってる。…安田くん、はやく見つけてあげなきゃ…。トレインから降りて先生達にお別れ言おうとすると鏑木さんに腕を引っ張られてとめられた…え、なに?!

「女の子1人じゃあぶないわっ」「そうだよ、いくらランド内だからって…」

明日葉くんも、私を1人では行かせてくれなかった…。ありがとう、みんな優しすぎるよ…。断ってもだめ!!って怒られて一緒に探してあげるからって言われて結局4人でランド内をうろうろする事になった。

「で、誰を探せばいいの?!」
「あ…安田くん、なんだけど…」
「「「え?!なんで安田くん…?!」」」

みんなびっくりしすぎだよ…。

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