05
さあ!!到着しました!!ディスティニーランド!!うーん!!予想できた事だけど人多ッ!!ちょっと…え?!ランド内にこんだけ人はいるのか?!ってくらいチケット売り場が大変な事になってる…!!これ…すごいな…やっぱり新しいパレードが始まるからかな?安田くんのほうをちらっと見たら安田くんもこっち見てん?って笑った…!!かっこいい!!

人生で一番、最高の日終了のお知らせ

ゲートが開いてどどっと、まさにどどっと。人がランド内に流れていった。わわあ!!流される…!!っとあ!!ぐんってなんかに引っ張られた!!うおッ!!肩掛けかばんがおっぱいの間に食い込むう!!はず、はずかしいッ!!後ろ向いたら安田くんが私の肩掛けのベルトをつかんでて「はぐれるぞ」ってビックリした顔してた。あ、ごめん…。私ちっちゃいからぼうっとしてたら本当に人ごみに流されて、安田くんとはぐれちゃう…危ない危ない。ありがとね安田くん。色んなアトラクションとか建物とか飾りがすごくてみんなきゃあきゃあ騒いでる。安田くんもなんかいつもと違うわくわくしてる感じがする。私は…安田くんとこんな風に一緒にデートしてて、2人だけで歩いてるっていうことがまだ信じられなくて嬉しいのが爆発しちゃわないようにきゅうって気持ちを抑えるのに一生懸命だった。あっちみてもこっちみてもほとんどカップル。みんなこうやってデートするのになれてるのかな?すっごい…その…べたべた?してる。手繋いだり、腕組んだり、抱き合ったり…ちょっとびっくりしちゃうくらいだ。私と安田くんは、まだ、好き同士になったばっかりだから…ちょっと抱き合ったりって言うのはまだ考えられないけど…手…繋ぎたい…な。告白しようとして、安田くんを花壇までひっぱって行った時。あれだけだもんね。私と安田くんが手繋いだ事あるのって…。うーん…どうしよう…手繋ぎたいけど、はずかしいな…いっぱい人がいるところで…うう…でも…んー

「なんか…もしかして 疲れた?」
「へッ?!あ、ううん!!全然!げんきもりもり!!」
「ならいいけど…疲れたら言えよ?」
「うん!ありがとう安田くん!」

あ…心配かけちゃった…だめじゃん!!私!!安田くんに心配かけちゃ…!!やだやだ!!私安田くんと一緒にいれるだけで楽しいからそれだけでいっぱいになっちゃってるだけなんだよ安田くん!!安田くんと、その…手繋ぎたいなって…考えてただけで…つまんないとか疲れたとかじゃないんだよ!!どうしよう…!!勘違い…されちゃってるかも知んない!!

「 はどっか見たいもの無ぇの?」
「あ!じゃあ、あっちのアトラクション!」
「っしゃ!じゃあ行くか!」
「うん!!」

二人乗りのシューティングコースターは最近出来たばっかりで、すっごい人気。安田くんもパンフレット見たときから気になってた!って嬉しそうにしてくれて、私はアトラクションに乗れる事よりもそれが嬉しかった。他のアトラクション待ちしてる列に食い込んじゃうくらい列が出来てて、遠目から見ても大変な事になってた。う…わ…すごいな…。まだ最後尾にもたどり着けてないのに人がすごい。どんッ、どんって肩が、かばんがぶつかる。あ…ご、ごめんなさい!すみません!あ…かばん!!人に引っかかっちゃう!ちょっ…!!わ…進めない〜!!あ、安田くん…!!はぐれちゃう…安田くんも思い通りに進めないみたいで人の波にもまれてもまれて左右にゆらゆらしながら前に進んでた。だめだ…追いつけない…

「や、やすだくッ…!!」

がやがやがや…。人の声、ランド内のBGM、人の声、アトラクションの作動音、誘導員さんの声…私の声は全然安田くんに届かない…あ、手…繋がなきゃ…はぐれちゃう…!!やすだくんッ!!安田くん気付いてッ!!私ぜんぜんついて行けれてないよー!!安田くん!!やーすーだーくーん!!おい!こら!!やすだくんッ!!「こっち」むいて!!行かないで!!「やすだくっ」ん!!ねぇ!!おいてか「ないっ」で…!!やすだくん…!!「手ッ」…繋いで…。完全に人の波から外れちゃった…。最後に大きな男の人にどんってぶつかられて道と道が合わさって、広くなってるスペースに押し出された。

「ごめんなさっ」
「じゃま」

謝ろうとしたら、男の人に隠れてた女の人にじゃまって言われた…。水着みたいな服着ておっきいサングラスかけた人。男の人の腕にべったりひっついて歩いてた。…なんかどうしようもなく寂しくなってきて…私はその場にしゃがみこんでしまった…天気がよくてすっごくデート日和なんです。みんな新しいパレードにわくわくしながら歩いてます。いろんなお菓子を売ってる車からたくさん甘くていいにおいがします。建物も飾りもきれいでランドのキャラクターがちいさな子に囲まれてわいわいしています。ねぇ…こんなに素敵で美しい今に、あと足りないものってあるのかな?

「やすだくん…」

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -