THE・2名様
結局俺とみょうじは飼育小屋の掃除もサボったとみなされて職員室へ。俺とみょうじを見かけたみのりちゃんが頭抱えてた。まぁ仕方ないじゃん、ごめんねみのりちゃん。俺とみょうじは放課後残って反省文を書くことになった。ただの先生の嫌がらせ。学生って帰るの部活とか遊びとか以外の事で遅らされるの嫌いだから、先生はそれを知ってて俺たちに反省文をかかせたんだ。嫌なやつだよなあ…

「書くこと無ぇ」
「反省してないんだ?」
「だって俺別に悪い事して無ぇし」
「私もだよ。でもこれ書かなきゃ帰れないじゃん」

みょうじは俺の斜め前の席に座ってさらさらと反省文に文字を綴っている。なんだよ書くことあるのか?俺こういうのでっち上げるのうまいんだけどさ本当は。なんつーの?誰もいない校舎でみょうじと2人っきりなんてさ、おいしいじゃん?だからこの時間をゆっくり大事に使おうと思ってんだけど…みょうじはそうじゃないらしい…あーあ。

「何書いたんだよ?」

席立ってみょうじの反省文を覗き込むと「みないでよ」って片手で反省文書きながらもう一方の手で顔を押さえられた。なんだよこいつ…。ちらっと反省文を見るとずらずらと文字が並べられていた。しかもほとんど「安田」…えー

「俺ばっかじゃん?!」
「だって安田の所為で飼育小屋掃除させられて、安田が先生に水かけるから反省文になったんじゃない?!」
「えー全部おれの所為じゃねぇだろ?なんだよお前、俺大好きかッ?!」
「…っ?!」
「…え?」

え…?…えッ?!なに?なんでこいつ黙っちゃったの?顔、赤ぇよ?…え?うそうそ?!はッ?!え、冗談だよな?え…?え?なにこいつ可愛い!!なんで赤くなってんの?!もしかしてもしかして?!マジかよこいつッ!!みょうじ!!お前ッ!!

「え?みょうじマジで?」
「う、うるさいわね?!あんたはやく自分の分書きなさいよ!」
「マジで俺のこと好きなの?!」
「知らないッ!!私もう書けたから職員室いってくるッ!!」
「あ…!!ちょい!待てって!!」

からかいすぎたら怒らせちゃった。いや、でもこれってもしかして俺たち両想いなんじゃん?!俺は職員室に行こうとするみょうじをひきとめながら急いで自分の反省文に文を書きなぐった。それをみょうじに突きつける。

「…ばかじゃないの」

ちょっと照れながらそう言うみょうじは今流行のツンデレなんだと俺は思った。

『おれもみょうじが好きだ!!!!』

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