ミスキス未遂
うああああ!!私のばかあ!!あんぽんたん!!もうッ信じられないッ!!うわーうわー!!ってなったのは朝6:52。朝寝坊した!!遅刻だ!!って思って急いで制服着てかばん持って顔洗って髪もろくに梳かさないままでおうちの玄関を飛び出したのが6:46。学校の方向まで全力疾走してるときに気が付いた6:51。…6:51?…1時間勘違いしてるッ!!べ…べただなあ!!私ッ!!脱力感がどっさり積もった私、のお腹は緊張の糸が切れて道端(誰もいない)でぐぅうううっと大きな音を出してないた。ばっばかやろう!!泣きたいのは私だよッ!!

結局学校に行く前にコンビニによってメロンパンとミルクティーを買っていった。学校は何故かもう鍵があいてたので(きっと当直がハデス先生だったんだろう)教室に入って自分の席について7:14、ひとりぼっちの朝食をとった。メロンパンおいしいなあ!!…朝急ぎすぎて疲れちゃったから眠いし…走った体に甘いものがうれしい。

うわッ!!俺ばかッ!!どうしていつもアナログ時計読み間違えるんだッ?!長い針が4のところにある時は40分じゃなくて20分だろッ?!って学校までの道(なんかいつもと景色が違うと思ったんだよ)を歩いてて自分のミスに気が付いたのが7:26。時計読み間違えていつもより20分ちかく早く学校に着いた。べ…べただなあ!!俺ッ!!まぁ教室で寝てよって思って誰もいない…はずの教室に入ったんだけど…

「みょうじ…?」

みょうじが居た。なんか自分の席で幸せそうに寝こけてる。顔がとろんってなっててめちゃめちゃ可愛い。なんだこいつなんだこいつ!!机にぺったり引っ付くみたいに体倒して寝てる!!神様ッ!!俺を時計の読めない人間にしてくれてありがとうッ!!みょうじの寝顔見れるなんて思っても無かった…!!俺はみょうじを起こさないように近づいてその可愛い(ある種の罪)をケータイで撮ってやろうと思ったんだけど…こいつ口の回りにパンくずついてる…!!ッ!!だあ!!かかかかかわいすぎだろ?!なんでパンくずつけてくぅくぅ寝てんだよ?!これがあれか?!世に言う据え膳なのか?!これが?!マジか?!学校(しかも早朝)だぜ?!う…わ、めちゃめちゃいい匂いする…甘い匂い…みょうじからするのかみょうじが食べてたパンの匂いなのかわかんねぇけど…あたまくらくらしそうだ…だ、だれもいないし…キキキキキキス…して、いい…わけねぇけどさ!!よかねぇよ?!わかってるよ?!それでも男という生き物はさッ!!なッ!!分かるよな?!俺は荒くなる、ならざるをえない鼻息を極力抑えつつみょうじの顔に顔をちかづける。机を両手で掴んで頭だけゆっくりみょうじの顔に傾ける。ああいいにおいがする…。みょうじの鼻息がふうっと俺の鼻にかかる…くすぐったいけどその距離感がたまんねぇ…!!あ、あとちょっと…あとちょっとで…くちびるが…

じゅるるる

「…ぷふッ」
「…んぁ?」
「ぎゃははは!!おまえッ!!よだれッ!!よだれって!!」
「や!ややややすだくんッ?!」

もうちょっとでキスできそうだったところでまさか、みょうじがよだれをすすって緊張が切れた。笑うよな普通。というか空気読めよッ!!いや、まぁ寝てたから仕方ないんだけどさッ!!もうだめだ笑えて仕方ない!!みょうじこいつ可愛すぎるだろッ!!

「やすだくん、まだ学校の時間じゃないよ?!」
「みょうじもじゃん!しかも俺より早くきてるしッ」
「あ…1時間、時間勘違いしてて…」
「ぎゃはは!!マジかよッ!!お前可愛すぎるだろ?!」
「か!可愛くないよッ!!ただのばかだよ…」

照れながら落ち込むみょうじの頭をわしゃわしゃ撫でると日当たりのいい席だった所為で髪の毛があったかくなってた。時計を見ると7:48。もうすぐみんな来ちゃうな。あー時間勘違いしてよかったあ。みょうじと俺は絶対相性いいと思うッ!!けどさ、とりあえずみょうじは口の周りのパンくずどうにかしたほうがいいと思うぜッ

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