4 | ナノ


帰れないねぇ。

「ンなこた分かってる」

見上げれば、自分たちが落ちてきた崖が見える。いつの間にかオートボットの連中は居なくなっていた。

「生きテるっツーの」
「登れないがな」
「言うナ」

バリケードは傷で動けないし、オレだってご自慢のハッキング回路がやられちゃってる。

「誰かが気付くと良いがな」
「ナー」

危ないからと引き寄せる相棒の手の温かさに、やっぱり帰れないなぁと思うのだ。


温もりを知る前の孤独へと


(バリケードとフレンジー)


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