セックスによって体が入れ替わってしまった俺とナツ。
情事後なので、もちろん俺(中身はナツ)の胎内にはナツ(中身は俺)が中出ししたモンが入っていて。
出さないと俺の体が腹こわすし、ということでナツ(何度も言うが体は俺)がお前が処理しろと言い出した。
事後はいつも自分で出してたし、勝手を知らないナツにとっては当然の提案なのだが、それは、中身俺の本体ナツが中身ナツの本体俺の中に指を入れて云々し中から精液を出すと言う事で…――。
幾ら実際中に入るこの指は本来ナツの物だと言っても、そんなのは恥ずかし過ぎる。
他人の目線から自分が自分に突っ込むなんて。


「い、嫌だ!」

「なら俺がするか?」


“俺が”ってそりゃ中身がナツでも俺から見たら自分で自分の後ろに指突っ込んでるのを見るってソレどんな羞恥プレイだ!

「む、無理!無理無理!!」

「…じゃあこのままお前の腹は下ることになるぞ。」

「バカ!明日は仕事だぞ!腹壊してる場合じゃないだろ。」

「…じゃあどうしますかグレイさん」

「うっ」


にやり、と正面の自分の顔が笑う。
ナツにしたら多分、どっちにしろ面白い状況だろう。
コノヤロウ、と思いながらも、このままと言う訳には行かないので、俺は究極の選択をした。


「お、俺がする」

「グレイが掻き出してくれんの?」

「かっ掻き…!?」

「いやそうだろ?」


カアァと頬が熱くなるが、考えてみれば最中と同じ状況な訳だ。
ただ、中身が入れ替わっていると言う事を除けば…。

ゴクリ、と思わず息を飲んで覚悟を決めると、俺は意を決して目の前の自分の肩に両手を置いた。
俺ってこんなに華奢だったか?


「お、おし!」

「頼むぞ」

「任せろっ」


何でこんな状況に!と混乱した頭で思ったが、取り敢えずはさっさと処理を済ませて風呂から上がるのが先決だ、と事を進める。


「じゃ、じゃあ取り敢えず壁に手ぇ着いてこっちに尻向けて、」

「はい」

「わー!!阿呆っ!俺の体でそんな格好すんな馬鹿ッ」

「グレイがやれ言ったんだろ…」


壁に手を着いて後ろに腰を突き出した格好の自分を見て、思わず赤くなって両手で顔を隠すと、ナツは半ば呆れ顔でそう言ってこちらを振り返る。
できるだけ自分の姿を見ない様に目を反らし気合いを入れた。


「…じゃあ行くぞ……」

「おう、」


そう言って恐る恐る自分の尻の割れ目に指を這わせると、ぴくん!と体が跳ねた。


「う…ッ」

「ぎゃあ?!」


指を挿れるって事にドキドキしていたら自分の喘ぐ声に動揺する。


「俺の声と体で喘ぐなあ!」

「ごめんごめん、気ぃ抜いたらヤバいなお前の体。」

「はあ?」

「お前の感度良過ぎ。まあ集中してれば俺は平気だけどな。」

「………、」


そう言われて思わず指を止めてしまった。
いや、体が違う今感度良過ぎとか言われても俺はどうしたら。

「グレイお前…」

「あ?」

「エロい体とは思ってたけどこんな感じてたんだな。」

「……は」

「そりゃ何回もされたらお前にとったら死にそうになるわ。悪ぃな。」


…なんかそう言う問題じゃない気がするが、もうこの際開き直ってその通りだとコイツに体で分からせておくことができ良かったかも知れない(体は俺のだけどな)。







2012 0727

妄想が爆発した結果です(アチャー
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