長編 | ナノ


「さあ」
「さあじゃないよ!開けませんよ!はやくどこへなりと帰ってください」
「君の家が私の家だ」
「どっかのガキ大将ですか!そのへんに池とかあるでしょう」
「あんな汚れた池に住めるか」
「綺麗だったら池に住むんだ?!…じゃなくて知らない人を家に上げるわけにはいきません!」
「引っ張り合った仲じゃないか」
「合ってはないですよ!引っ張ったのわたしだけです」
「ぬ…ゴーレム吉田さんより頑固だな」
「ゴーレム吉田さんって誰ですか!」
「ちょっと#なまえ#、なに玄関先で騒いでるの…」

玄関のドアが開いてお母さんが咎める口調で顔を覗かせたと思ったら竹中さんを見て語尾が萎んだ。(めっちゃ後頭部見てる…!)
目が点になっているお母さんとは対照的に竹中さんは無表情を崩さない。(泊めてほしいならせめて笑うなりしろよ!)

「あの…#なまえ#、こちらは?」
「えっ!えっと…なんかさっき排水…じゃない、そこで遭って」
「フィッシュ竹中と申す。しばらく泊めてもらえないだろうか」
「ちょっと竹中さん!わたしさっき断っ…」
「あら、こんなところでよければ」
「えええええええお母さん?!」
「#なまえ#も隅におけないわねえ。昨日まで付き合ってる人もいないと思ってたのに同棲なんて」
「いやいやちがう!知らない人だからこの人!」
「こんな素敵な人とねえ。狭いところですがどうぞ」
「うむ。お邪魔する」
「お母さん話を聞いて!竹中さん上がろうとしないで!」






イケメンとお母さん
(明らかに怪しいのにお母さん断ってよ…!)
20100323
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