「ねえ、竹中さんていくつなの」 気になって尋ねてみると、竹中さんはしぱしぱといくつか瞬きして(うわ、睫毛長い)、すぐにふわりと笑って秘密、と言った。(大人っぽいなあ、大人だけど) 「なんで、教えてよ」 「気になる?」 「うん」 「夜も眠れないくらい?」 「うんうん」 「じゃあやっぱり言わない」 「意地悪!」 ケチだのいけずだのと詰っても、竹中さんは穏やかにははは、と笑うばかりだ。 「なまえは素直で面白いなあ」 「なにそれ、からかってるでしょ」 「そんなとこないさ」 「ある!」 まあ年齢なんて教えてあげるさいつかね、とのんびりよこされる。 「いつかっていつ?」 「なまえが大人になった頃かな」 「もう大人だよ」 「私にとってはまだまだ子供さ」 (悔しいなあ、) 背伸び≠身長差 (どうしたら対等に扱ってくれる?) 20100221 |