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まじまじ、おまえが一番だって、うんほんとに。嘘じゃないってまじ愛してるから、
どの口がほざくんだ馬鹿。



こいつが大の女好きなことはわかってたし、べつにこれがはじめてのことじゃない。しかし"おまえが一番"とのたまう舌の根が乾かぬうちにもう他の女と愉しくやっているのだ。(ふざけんな)
なあ許してくれよ、と言われてあっさり許してやるほど心の広いわたしではない。そのへんにあったハードカバーをとってとんがり頭めがけて思い切り振り下ろす。当然ながら奴はいてぇ!と叫んでのたうち回った。

「ちょっと。誰が正座崩していいって言ったわけ」
「だってよう、…な、なんかコワいぜおまえ」
「うっさい。誰が怒らせてんのよ!」

ばちん!今度は平手がきれいに決まる。悪い、ごめん、まじごめん、謝るくらいなら最初からするな馬鹿。
だってお前のことまじで愛してるんだよ、なんて聞き飽きたわよ。






馬の耳に念仏
20100226
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