倉庫 | ナノ
学パロ



うちのクラスには一人馬鹿がいる。成績はそれほど悪くない、むしろわたしなんかより遥かに良いのにいかんせん馬鹿なのである。
おまけにカレー臭い。不運にも隣の席のわたしはダイレクトに大ダメージである。なんだか知らないがいつも昼ご飯にカレーを食べているのを見かける。この前なんかカレーおにぎりなるものを勧められた。誰が食うかそんなもの。
今もやつは高三にもなって虫捕り網を振り回している。何を捕まえるのかと聞けば愛をつかまえるんだそうだ。どうでもいいけど穴だらけの網じゃすり抜けてしまうんではなかろうか。まあそれ以前の問題だけど。

「なまえ捕まえたでおま!」
「、え、は」

誇らしげな叫び声と同時に目の前には網目越しににかっと笑うバ会長の顔。訳がわからない。

「なに、なんなの」
「愛をつかまえた」
「は、」

なにその寒い台詞。ぜんぜん似合ってない。愛、って、どきどきどきどき。え、ちょっと待った。なんだこれ。ますます訳がわからない。鎮まれわたしの心臓。






不正好意
20100224 獣
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -