君は言った、俺のことをすきだと。だいすきだ、愛していると。 酷いじゃないか。なア、なまえ。もうぜったいひとりにはならないとおもったのになあ。 まあわかっていたけどね。俺は閻魔で君は人間。しょせんはこんなもんさ。 酷い話さ、俺だけがまだ君を覚えてる。滑稽でしかたない。君はとっくに俺なんかわすれているっていうのにね。 ああ、ああどうせ君はあっちで素敵な恋でもしているんだろうね、おめでとうさま! わかったよ君にもらった優しさだけはかえしてあげるよ。 だけど君の心だけはまだ俺がもっていたいんだけど。 なあんて、無理だな。 やさしさだけ還す 20100224 獣 |