12/12/23 20:52

思いつきを書き殴るメモ帳

11/11/23 03:25

(※)

今日も今日とてあの部屋に向かう。閻魔庁の奥の奥にある、血生臭いあの部屋。
元は拷問部屋のひとつだという小部屋は、愛すための道具がいっぱいあって、私と彼が愛を育むのにとてもふさわしいと思った。

「#なまえ#ちゃん」

浮き足立った背中に声を掛けられる。甘ったるい猫なで声は、私にとって雑音でしかないけれど、吐き気を我慢して振り向いた。

「はい。大王様」
「ねえ、もう、気は済んだ?」

いいでしょう、もうそろそろさあ。あのね、こっちもね、大変なんだよね彼がいないと。ほら、彼優秀だからさ。彼の穴三人でやっと埋めてんの。ね、分かるでしょ。だからほら、ね…
ぺったりと貼りつけた笑顔が気持ち悪かった。この人に何が分かるんだろう。私たちのなにが。

「失礼します」

嫌悪感を隠さないで背中を向けた。いくら偉い人だからって、私たちの愛を邪魔されるのは我慢できなかった。この人は何にも分かってないんだ。だって、そう、私たちはきっとすぐに愛し合う。





腰にぶら下げた鍵束の中から一本ずつ選んで重たい錠前に差し込んだ。ガチッ…ガチッ…ガチッ、と三回鈍い音が響いたら漸く錆びた扉が開く。
壁際の彼はうつむいていた顔を微かに上げた。
黒い布で目元を隠してあるせいで、今一つ表情は読めない。
コツコツと堅い足音を反響させながら彼に歩み寄り、期待を込めて目隠しをはずした。けれど、そこにあったのは期待した愛情ではなく、代わりに憎しみでも抵抗でもなく、ただ哀れみの色だけだった。
ふたつの紅い硝子玉は、やはり今日も気の毒そうに私を映していた。
いっそ、これが憎しみだったらよかったのに、と思う。これ以上ないほどの憎悪だったら、彼の憎しみさえ私の物にできたのに。
彼はというと、いつものように躊躇いがちに口を開いた。しかし逡巡してまた口を閉じる。
私はそれには気づかない振りをして、今日も同じ質問を繰り返した。

「ね、今日は何考えて過ごしてた?」
「…何にも考えてないよ」
「嘘。考えたでしょう?仕事のこととか、死者のこととか、同僚のこととか」
「……………」

―――――

閻魔の、「気が済んだ?」っていう台詞を入れたかったんです。


11/11/20 15:52

やはり学生で行こうかと思うけれど、社会人も捨て難い…
学生ならばお互いタメ口になるのだろうけれど、社会人の場合お互いが敬語という距離感がたまらなくツボ


鬼男くんの長編話を考えています
その前に虞美人草を完結させなければならないのだけれども


結論:長編は構想がいちばん楽しい


11/07/26 00:23

自分用更新メモ
◎鬼男君/病ヒロイン/気持ち悪い
◎能条蓮二/花火大会
◎鬼男君/鬼さんこちら/大正


11/04/20 17:32

軟禁夢>臨也のくせに手ごわいぞ!
普段から話かくのに時間かかる方なんですが今回よけいに時間がかかります。
――――――
 喉が渇いたなあと思ったらついと横からティーカップが差し出される。こんな生活にも慣れたからいまさら驚くことなく、ありがとうございますとお礼を言って受け取った。臨也さんは、短く「ああ」と返事をしてデスクに戻った。仕事中なら私のことなんてほっといていいのになあと思ったけれど、どうせ聞く耳なんか持たないのだから言わないで紅茶と一緒に飲み込む。
 臨也さんは私のわずかな機微も見逃さない。たとえばお腹が空いたなあと思えば何も言わないうちにピザだのお寿司だのをとってくれるし、喉が渇いたら今みたいに言わなくても飲み物が出てくる。まさに至れり尽くせり。ただしそんな私の左手には鈍く光る銀色の手錠が嵌められているのだけれど。玩具なんかじゃない。どこから手に入れたのか、ちゃちい造りとは違う、明らかに本物の手錠。
 一週間前のこと、私はあれよあれよと誘拐されてしまったわけで。なぜだか臨也さんのマンションに監禁(というよりは軟禁)されて今に至る。最初こそ脱走を試みたものの、臨也さんに隙なんかあるはずもなく、それなりに居心地もよくなってきてしまったので、今では臨也さんが飽きるまで居てもいいとすら思ってしまっている。まあ半ば諦めもあるのだけれど、手錠を取って欲しいという願い以外は比較的何でも叶えてくれるので、外に出られないことを除けばむしろ快適な生活といえる。


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