ヒモ×水商売
最初は、かっこいい犬を一月5万で飼ってるつもりだった。
でも次第に給料のほとんどを握られるようになって、俺が犬として飼われていることに気付いた。
「翼くん、この後どうするの?」
「ごめん、美香さん。俺、先約があって…」
アフターのお誘いを断って、家路を急ぐ。今日は珍しく、あいつが帰ってくる日だったから。
あいつが普段何をしてる人かは知らない。聞いたこともない。ただ、あいつの匂いと、汗と、肌触りと、あとなんだろ、それだけは知ってる。
「…あれ?」
大急ぎで家の扉を引くと、そこは出たときと変わらず、あいつの姿なんてなかった。寝室、風呂場、トイレ、キッチン…物置まで開けて探したけど、あいつはいなかった。
「またか…」
俺に犬の耳があったら、目に見えて垂れていたと思う。来るって連絡を寄越しといて来ない。今までも何度もあったのに、俺はいちいち期待してしまう。
「こんなことなら、アフター行けば良かった…」
途端さみしくなって、床に座り込む。今日も金必要かと思って、一束現金にして持ってきたのに。こういう金はひどく虚しい、俺には無価値だから。
「…」
誰かが御客さんに払った金が、俺に払われて、それがあいつに払われる。この金だって、もっと幸せな家族のクリスマスプレゼント資金にでもなれたら幸せだったろうに。お前は俺とおんなじ、この寂しいループからは抜けられないんだ。
「何やってんだ?」
札束を弄りながら感傷に耽っていたところに、あいつが帰ってくる。途端に俺は、胸がドキドキして、甘えたくて仕方なくなってしまう。人を仕事で甘やかす分、人に甘えたくて甘えたくて仕方ない。
「んん…あ…」
「人が帰ってきて、早々…」
抱きついて、首筋の匂いを嗅ぐ。くんくん、ご主人さまの匂いだ。体をすりつけて、自分の匂いを移す。俺のリカちゃん人形ばりにキシキシになった金髪を撫でられる。胸いっぱい匂いを吸い込む。
「んふ、ん、んあ…」
そのまんま、食べるみたいにキスしてやると、応じてもらえる。うあ、ああ…口に舌が。ぞくぞくと寒気が走り、お互いの口を食いあう。向こうの口に口突っ込んで、舌を啜る。
「お前しつっこい。」
「んあっ、なんれ、もっとちゅう…」
後頭部の髪引っ張られて、無理矢理引き剥がされる。舌を突きだして、もっと唾液混ぜあいたいのに、とおねだりする。あいつは無視して勝手にソファに腰掛ける。
「んふ、んん、んあ…」
「おい、まだ風呂も入ってないのに。」
呆れたような声を聞きながら、這って追いかけて、あいつの股間に顔を埋める。洗う必要なんかない、このまま舐めまわしたい。くんくんと鼻を鳴らして、あいつを見つめる。
「変態犬。はやくしゃぶれ。」
「ふぁい…」
あいつはベルトを緩め、ホックを取ってくれた。だから俺がジッパーを噛んで下げる。パンツの中で形をなぞって確かめてから、外気に晒す。
「ふぁ…」
思わず涎が出て、慌てて手で拭う。あいつのを握って涎垂らすなんて、俺変態みたいだ。まるでパブロフの犬だ。ドキドキとあいつを窺うと目が合う。顎をしゃくられ、許可が出る。
「んふ、ん…ちゅうちゅぶ、ちゅぶ、」
許可が出たから、吸い付いて唇でその触感を確かめる。あーおいしい、俺が漫画のキャラクターなら間違いなく目にハート入ってる。メロメロまーくのハート。すぼめた口で、形をなぞる。出っ張ったとこに唇引っかけて、ちゅぽんと引き抜く。
「んぶんぶ、んぐ、んちゅぶちゅ」
口の中に涎を溜めて、まとわりつかせるようにちんぽを根本から舐め回す。あいつは俺と違ってズル剥けだから、先っぽばかりしゃぶるより全体的にくわえた方が反応がいい気がする。あいつのパンツをずり下げ、掌で玉を転がす。中指を支点に左右バランスよく。
「ん、もういい。後ろ向け。」
「うん…っ」
そう命令されたので、さっきよりもハート増し増しで、自分のパンツを脱ぐ。もう俺のは何もしなくても挿入出来そうなくらいガチガチに立ち上がっていた。床に四つん這いになって、はっはっと息をつく。
「ひゃうぅっ!」
パンっとケツを叩かれて、穴からひくひくと汁が垂れる。俺、ケツ叩かれて興奮しちゃってる。超変態だぁ…!
「お前これ何なんだ?」
「あうんっ!あっ!あぁっ、来るって、言ってたっ、あんんっ!はひっ、から、っ!おっ!店でジェルのボール詰めてきた、っ…いひぁ!」
あいつの指が無遠慮にとろとろのケツの中に突っ込まれる。引き抜かれた指にはどろりとジェルがまとわりついて、それを俺の太ももで拭う。
「淫乱。馬鹿みたいだな。」
「あふっ、あっ!あんん、そ、そう、俺、ちんぽ馬鹿だからっ、あう、あ…とろとろ、っケツまんこ、ハメられたくって、お店のトイレですけべ穴っ、いじってた…っ、やぁ、ア!」
言い終わるかどうかで、あいつがちんぽを突っ込んできた。あう、あ、狭い穴をぐりぐりと長いちんぽが奥まで、ピストンする。床に這いつくばって、みっともなく腰を振った。
「あぁあっ、いいっ!いいっ、すごっあっあっあっあっ!あーんっ!!すご、はめはめきもちい、ちんぽハメきもちい、っあ"んっ!もっ、あっ!あんん、あひあっ!」
「っ、お前な、そんだけちんぽ好きなら売りやれ。女よりホモのおっさんのが金払いいいだろ、よっ!」
「あひぃっ!」
強くちんぽで深く抉られて、床に顔を伏せる。とろとろの熱いじくじくの穴をほじくられて、頭ごととろとろになって、あんあんしか言えない。
売りなんかいやだ、誰にでも尻尾触れる犬ならまだしも、俺は飼い犬なんだから。
「やぁっ!や、やだ、おれ、おあっあんっ!あっ!あぁっ、あおっひぃっ!ひぐっ!がぁっ、おれ、おりこう、に、ひんっ!ひんっひんんっ!するからぁっ!」
「っ意味、分からない、何いってんだかっ、はっ!」
捨てないでっていうこと。
あいつが俺の片足担いで、斜めに打ち込みつつ、俺のじゅるじゅるちんぽをしごく。そんなん、そんな、
「やっ、あぁっ、あおっ!ひん!やめっ、イ、イっちゃ、から!あふっ、んんっ!あんんっ!お!もっと、もっとちんぽハメハメしてた、いっ!」
いやいやと頭を振っても、容赦なく弱いとこ突かれて、しごかれて。出しちゃだめって自制が余計興奮させる。だめだ、出したい、だめだ、出したい、出したい、出したい…っ
「さっさと、出せっ。二回戦、ベッドでやるぞ、っ」
「っ!あんんっ!あおっ!ひん!ひいぃっ!ひっ!あ、もダメ、っ!ダメ、イく、イく、あっあっあっあっ!あっ!あっ!イく!イく!!!ひんんんんんんっっ!!!」
二回戦の言葉に自制が取れた途端、堪えきれない射精感が走る。足を丸めて、腹に力を込めると、我ながら凄い勢いで精液があいつの手に出た。繋がったケツがまだ気持ちいい。
結局三回戦まで行った。もう首から下動く気がしない。一方あいつは身なりを整えて、俺のひと束を自分のポケットに入れた。何とかかんとか腕を動かして、あいつの袖を掴む。
「…もういっちゃうの?」
「そう。おりこうにするんだろ?おりこうに留守をよろしく。」
頭を撫でられてあいつはさっさと出ていった。あんまりにも寂しくて、惨めだと思った。
おわり
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