小説 | ナノ
今日の夜ご飯なんだっけか。カレー?いや最近多いからって今日は魚になったんだっけか?まあいいや。お腹減ってるからなんでも食べれる気分だわ。ふんふんふーん。なんか暗くなってきたなあ。宿舎まで距離あるのになんか危ない気がするけどまあ私を襲う人なんていないから大丈夫か。 どさっ …ん?誰か背中に乗って…誰だ小暮のいたずらか?「誰?」…えっなになにこいついきなり私のキウイフルーツ(おつぱい)触りやがった!こいつ小暮じゃねえ!「ぎゃあああ」しかもぎっちり抱き着きやがってなんだよこれなんだよ!なにさりげなく携帯取ろうとしてんの無理だから私JCだから携帯命だから携帯なくして生きていけないから!怖い怖い怖い!ほんと無理怖い!「ギャー!誰か助けて!」 ごんっ! ……えっなにごんって。結構でかい音したけどなに。あ、後ろの人の呪縛から解き放たれたわ。心臓やばくどくどくいってるわ。ていうかなになにが起きたの。とりあえず後ろを向いたらフライパンを持った綱海が立っていて下に知らないおじさんが立っていた。え、てか綱海なんでフライパン持ってんの?

「だ、大丈夫か?」
「あ、うんへい…き」

何故か私はその場に座りこんでしまった。綱海が慌てて近づいてきて大丈夫か怪我はしてないかとぺたぺたほっぺを触ってきた。私は大丈夫だよと言おうとして言えなかった。でも代わりに涙がぶわっと溢れ出てきた。めっちゃ怖かった!死ぬかと思った。うぇんうぇん泣きはじめた私を見て綱海はきょどっていた。わたわたしながらも、そっと服の袖で私の涙を拭ってくれた。それから警察呼んで知らないおじさんは連れてかれて、帰りは送るよって警察の人が言ってくれたけど私は皆が心配すると思って遠慮した。だから帰りは歩いて行こうとしたけど綱海が心配だからとおぶってくれた。あったかい綱海の背中の体温に安心してまた泣き出しそうになったけど心配させたくなくて我慢した。宿舎に戻ったらやっぱり皆に心配された。


(ねぇ綱海)
(なんだ?)
(今日ありがとう)
(別にいーよお礼なんて。あたりめーなことだろ)
(そっか。…ねえ綱海。なんでフライパン持ってんの?)
(あ、いや、これはマネージャー達に頼まれて…)
(なるほど…)
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