小説 | ナノ



「女の子はみんなお姫様なのさ」

「お姫様ぁ?」



食事中、好きな子の話をしていたらそんなことを言われた。なんだろう、カシュガンは女好きなのだろうか。女の子はみんなお姫様なのさってお前それ誤解を招くぞ。というか女の子はみんなお姫様ってことは私もそのお姫様とやらのうちに入るのだろうか。私がお姫様?あはは笑えるね。私はユウヤンみたいに素直に照れることは出来ない。ただ呆れた顔をするか、苦笑いするくらいだ。まあそんなんなので例によって私は苦笑いした。「私はお姫様って柄じゃないって」どっちかっていうと使用人だ。召使いとか、そこらへん。頭だって平均をさまようような知能だし、美人じゃないし。私にお姫様なんて言葉は似合うはずがないのだ。



「頭悪いし、可愛くないし」

「あ、間違えた。未来はお姫様じゃないや」



…おいどうゆうこっちゃそれは。女の子はお姫様とか散々ほざいたくせに今更やっぱり私はお姫様の範囲には入らないってことか。そんなあからさまに言われたらさすがに傷つくわボケェェェ
私がこれでもかー!ってぐらいぎんぎんにカシュガンを睨んでいるとカシュガンは「早とちりすんなよ」と言ってきた。なんだ早とちりって。今更弁解は聞かんぞバカカシュガン。


「未来は俺だけのお姫様、ね」




僕の愛き
プリンセスマシェリ





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