ネタ | ナノ


「んでな…そのあと、10秒もせぇへんうちに電話が鳴んねん………じりりりりってな」


部活も終わり今はゆーしの怪談話を聞かされているところだ。少しは涼めるかとおもったけどやっぱ無理だ。だってゆーしの関西弁なんか怪談にあわねーもん。

だけど真剣に聞いてる長太郎を始めとする純粋後輩ズ(日吉も話が話だからか意外と黙って聞いている)を前にして文句も言えず、聞き続ける。


「女の子は怖くて受話器をあげれへん、なのに」


つーか俺が怪談に集中できないのはゆーしの関西弁のせいじゃないかもしれない。かなり怖がっている様子のなまえはおれの目の前の椅子にいる。その隣は宍戸。なまえにワイシャツの裾を掴まれて少し赤くなってる。…あいつぜってー怪談聞いてねえだろ。


「呼び出し音が止まって三秒空白の時間がながれる」


つーかなまえの奴宍戸に近付きすぎだろ!?涙目なってるし、といらいらしながら机に肘をつくと隣にいる滝にくすりと笑われた。



「その瞬間、!かえせ〜〜〜!!!!!」

「きゃあああああああ!!」

「お、おいなまえ!」



ビンゴー、と呟く。予想通りの展開に笑みすら浮かんでくる。滝が相変わらずクソ爽やかに笑いながらまあまあ、と宥めてくるのも無性にいらいらした。宍戸のくせになまえの背中撫でやがって!下心まる見えだバーカ!


「岳人は下心の塊じゃないか」

…!?こいつ心読っ…!?ま、まあ、いいや。あーくそ、こんなことなら名前を隣に座らせりゃよかった。



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宍戸先輩と岳人が好き
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