アイラブスタンド! | ナノ

 ショタコンなわたしにとって、ヘブンズ・ドアーは至高のスタンドだと言える。あの身長と、短い手足、あの憎たらしいニヒルな笑みを浮かべて、ふわふわと浮かぶ姿といったら!もう、全身が痙攣を起こしてしまいそうだ。「本当に痙攣起こしちまえよ」それに比べて本体、岸辺露伴の可愛くなさといったらないわ。どうしてあなたの主人はこんな人なのかしらね?とヘブンズ・ドアーに問いかけると、彼はふいっと顔を背けてしまった。僕もこんな堅物ヘンチキ野郎が主人なんて嫌になっちゃうよ、といったところだろうか。『君の都合の良いように勝手にアフレコするな』と、わたしを睨みつけた岸辺露伴は、イラついた声で「こっちに来い」と指示する。


「え?なあに?」
「ばっ、君じゃないっ!」
「もしかしてヘブンズ・ドアーに言ったわけ?」


 君に近くに寄れと言うわけがないだろう、とわたしの質問に対して婉曲的にYesと答えた岸辺露伴に、ふつふつと怒りがこみ上げてくる。いったいあんたは何様よ!『こっちへ来てくれないか?』って頼みなさいよ!へブンズ・ドアーはあんたのものじゃないんだから!と頭の中で叫んでから(岸辺露伴にこんなことを言ってももう無駄だと分かっているため)、ヘブンズ・ドアーを見上げる。


「いつか絶対わたしのスタンドにしてあげるから、待っててねヘブンズ・ドアー」
「できるわけ無いだろ。君はバカなのか?」
「バカとはなによ!このキチガイ漫画家ーッ!」


 既に日常風景と化したこの2人の口論を少し上から見ていたヘブンズ・ドアーは、2.3日前、能力を使ってこっそりと見た、2人に共通する情報を思い出していた。

『今、気になっているが気になっていると認めたくない人がいる』

ヘブンズ・ドアーは、もう一度2人の激しさを増す喧嘩に目をやって、やれやれと首を横に振るのだった。


 


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