ホルマジオお兄ちゃんの作ってくれたご飯はとってもおいしくて、一生懸命食べていると、前の席に座っていたリゾットと、横に座っていたホルマジオお兄ちゃんが急に笑い出したから、わたしもお皿から顔をあげた。
「どうしたの?何か楽しいことあったの?」
わたしがそう聞いても、2人は笑ったまま答えてくれない。2人だけ楽しそうにしててずるい。わたしだって知りたいのに。怒っているってことを伝えたくて、ほっぺを膨らませると、ホルマジオお兄ちゃんが「そんな顔するなって、可愛い顔が台無しだぞ。」と言いながらティッシュを一枚出した。どうしてティッシュを渡されたのか、全然分からなくて、ホルマジオお兄ちゃんを見上げると、しょうがねぇなあーと、そのティッシュをわたしの口に持ってきて、ゴシゴシと思い切り左右に動かす。びっくりしてたら、「口元がトマトソースだらけだ」と笑われた。
「シニョリーナなら、もっとお上品に食べると思うがな」
リゾットの言葉に、言い返せないでいると、ホルマジオお兄ちゃんが、「まぁ、いーじゃねぇか」とわたしをかばってくれた。
「ホルマジオお兄ちゃん、優しいからすき!」
「そりゃ、どーも」