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委員会が長引いてしまい、帰る頃には真っ暗になってしまっていた。

「うわぁ……ちょっと怖い、なあ」

なんてつぶやくと、真っ暗な道から幽霊とか痴漢とか変態が飛び出てきそうで一つ身震いする。早足で帰り道を急ぎ、半分くらいまで来て、大丈夫そうだ、と胸を撫で下ろした。………途端に、


ザッザッザッ


走り寄ってくる足音。最悪!

「っきゃああ!来ないで!!」
「っおい!?」


しりもちを着いた私の上から、低い声が響いて私は鞄を構える。触ろうとしてきたら殴ってやる!そんな決意も砕ける声が私にかかる。


「…だ、大丈夫か?怪我は?」
「え…えっと、」
「どこか痛むのか!?」
「大丈夫、です…」


悪い人じゃないみたい…。スカートを払って立ち上がるとその人の顔には見覚えがあった。


「あ……か、海堂くん?」
「…?」
「わ、私も青学に通ってる二年生なの!」
「ああ、」

納得したような顔で頷いた海堂くんはもう一度私を見た。


「なんでこんな時間に女が一人で歩いてんだ、あぶねぇだろ」
「ご…ごめんなさい委員会が長引いちゃって、」
「あ、いや、そ、そうか…なら…送る。」


あまりの迫力に謝った後、海堂くんの言葉に私は目を丸くする。え?今なんて!?

「こっちだろ、行くぞ。」
「う、うん…」

事態を把握出来てないまま並んで歩き始める。狭い歩道に二人で並ぶから距離が近い。海堂くんはテニス部のレギュラーで、すごく強い選手なんだと思う。そんな人と帰ってるなんて緊張してしまう。


「トレーニング中だったんだよね…?」
「ああ、そうだ。」
「ごめんね、わたしのせいで…」
「別に構わない。」
「…すごいね、海堂くん強いのに努力家なんだ。」
「……強くなんかねぇ。」
「そう、なの?」
「俺はもっともっと強くなりてぇんだ。いや、強くなる。」


そう言った海堂くんは真っすぐと前を見ていた。迷いのない視線に私は鼓動が速くなるのを感じた。素直にかっこいい、そう思ってしまった。多分私は、次のテニス部の試合を見に行くだろうな、と他人事のように思った。


地球がふるえた



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titleサディスティックアップル

海堂だいすき^^


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