WJ+α | ナノ



鉄平くんの背中を見てると抱き着きたくなります。なんでだろう…私変態なのかな…!?


「あーもーノロケはいいわよ。お腹いっぱい!」

「え?リコちゃんお腹いっぱいなの?私は練習終ってお腹ペコペコだよ〜」

「……あんったは本当…天然というか、いい馬鹿というか」



はぁ〜と額に手をあてて首を振るリコちゃん。


「なまえー!」

「ほら、彼氏さんが呼んでるよ、行っといで!…あと最後背中に抱き着いてきなよ」

「うん!……ってぅえ!?そ、それは…」


いいからいいから、と押し出されて前方には笑って手をぶんぶん振っている鉄平くん。まるで大きな犬みたいだ。それを見て思わず顔が綻ぶ。リコちゃんに手を振って私は鉄平くんに駆け寄った。


「練習お疲れ様!」

「なまえもな、」


ああ幸せだ。鉄平くんは帰り道ずっと微笑みながら私の話を聞いてくれた。


「じゃあ、また明日」

「うん、…」


楽しい時間が過ぎるのはあっという間なわけで、私の家はもう目の前、私は鉄平くんの背中を見送った。でもやっぱり我慢できなくて走って背中に抱き着いた。


「なまえ?どした?」

それには答えずぎゅうっと抱き着いてみる。すきだよ、大好きだよって伝わるように。


「ふー…なまえばっかずるいな」


え?と言いかけたところで今度は私が包まれる感覚。


「て、鉄平くん!?」

「甘えたかった?」

鉄平くんの声がいつもより近く聞こえて顔に熱が集まる。恥ずかし過ぎて返事が出来そうになかったので私は首を縦に何度も振った。


「…俺も」



シュガーで固まる
(体温が混ざりあって融けていく)


------------
title少年チラリズム

今週の黒子読んで木吉熱が上がらない方が可笑しいと思うんだ。うん。



×