▼ケータイ彼氏
「おいなまえ。起きろ。遅刻すんぞ。」
「うう…まだ…無理……」
「…………お、き、ろッ!!」
「いったあっ!な、け、蹴ることないじゃんあきおのばか野郎!」
「どっちがばか野郎だ!時計見ろ!」
「ん…?へ?……は、8時10分!?まじでか!?うわあああんあきおどうしよう!遅刻決定じゃんこれ!」
「走れば間に合うだろ。」
「走ればって…鬼畜か!でもでもご飯も歯磨きも着替えも今日の授業の準備もしてない…!」
「とりあえず顔洗って歯を磨いてこい。着替えはここにある。メシはトースト。目玉焼き乗っけたし昼まで持つだろ。弁当も教科書も鞄につめた。」
「あ…あきおありがとう!」
「さっさと動け。」
「あきお愛してる!」
「……知ってるっつーの。」
(ていうかさ…私アラーム7時にセットしたはずなんだけど…)
(……知るか)
(あれー?かけ間違えちゃったのかなあ…)
((絶対に言えねえ…なまえの寝顔見てたら起こせなかった、なんて))