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「風丸ー!おはよう!」

後ろから飛んできた円堂の声にいつものように振り返ったあと、円堂の隣の女の子の姿に体が固まる。そのまま近寄ってきた円堂が不思議そうに首を傾げる。


「どうしたんだ?風丸。」
「あ、いや……おはよう。」
「ふふ、風丸くんおはよう。」
「ああ…お、はよう。ミョウジさん。」


円堂の隣を歩いて登校してきたのはミョウジさん。すごく優しくて、…俺の好きな人だ。円堂がにかっと笑って、さっきそこで会ったんだ!と教えてくれて、ほっとした自分がいた。…円堂のことだから、俺が嫉妬するような甘いことがミョウジさんと起きたとは思ってなかったけれど。


「サッカー部の朝練って早いんだね。すごいなあ、」


にこにこと笑うミョウジさんに胸が高鳴る。円堂が間髪入れずにミョウジだって、花壇の手入れの為に早起きして学校に来ててすごいよ!と笑った。


「そうなんだ。花壇、すごい綺麗だよな。」
「あ、ありがとう!風丸くんにそう言ってもらえてすごく嬉しい!」
「あ…いや、うん…本当の、こと、だし…。」


きらきらした笑顔にあてられて、俺はしどろもどろになりながら、やっと返事をする。そのあと円堂にサッカーするぞ!とすごい勢いで引っ張られて、慌ててミョウジさんの方を見ると小さく手を振ってくれていた。…なんか俺、今日すごく頑張れる気がする。



3分間ランデブー



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