「ナマエ元気かなぁ…はあ、」
「まだ学校始まって一週間だろーが」
「そうだけど!なんか毎日会ってたから…」
はあぁぁぁと深いため息を連発する古市をどつきたくなる気持ちを抑えながら、帰路を行く。確かに隣にナマエがいないのは違和感があった。
俺と古市とナマエは家が近く、中学までは三人でいないと担任に何かあったかと心配されるくらいの仲だった。しかし、高校では別れた。俺達は石矢魔でナマエはえりーとなお嬢様高校(と古市は言う)に通うことになって、古市はもうナマエは話し掛けてくれない気がすると物凄く落ち込んでいたのを覚えている。だがそれはこの瞬間を持って杞憂に終わった。
「たっつーん!たかぁ〜!」
聞き覚えのある声がして振り返るとナマエがいた。
「ナマエ!」
坂の上で手を振るナマエ。たった今下ってきたことも忘れたのか古市はナマエに向かって駆け出した。
「たかぁっ会いたかったよ!」
「俺もだナマエー!!」
がばっと抱き合う二人。そして輪になって回りながら下りてきた。
「…馬鹿かお前ら」
「なんだよー!男鹿は嬉しくねーの?一週間ぶりのナマエだぞ!」
「だぞ?」
目の前で腕を組む古市とナマエ。へいへい。と答えながら、一週間でこんなんになる古市は、二週間あれば多分死ぬなとか思っていた。
「たっつん?」
「あ?」
「…ただいま」
「………おう、」
隣のナマエを待っていたのは、俺も同じで、我慢強い俺は古市と違って一ヶ月くらいで死ぬかもしれない。
恋愛がいらない
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titleにやり
三人で仲良しな設定が萌えすぎて禿げそう^q^