「ぬぁーやっぱこたつだな、ベル坊」
「だぁー」
二人してこたつでぬくぬくしてる様子は見ていてほほえましい。石矢魔で悪魔とか言われて恐れられるような要素は皆無だ。
「辰巳んちにもこたつあるでしょ?」
「姉貴と親が入ったら狭くて入れねーよ」
「そっかぁ」
あんた狭いから入って来ないで!と蹴飛ばされる辰巳を想像してみる。うん、美咲さんならやるな。
「あ、リンゴ剥こうか」
「季節感ねーなーこたつにはみかんだろ」
「しかたないじゃん、リンゴしかないのー」
ぶーぶー文句を垂れる辰巳を無視してベルちゃんにいいよねと聞いてみる。
「だぁぁ!」
「ほら、ベルちゃんはいいって」
「てめコラ裏切りやがったな!」
じゃれあう背中に背を向けて台所に向かう。しばらくして静かになったなーと思ったら、いびきが聞こえてきた。辰巳寝ちゃったのか。
剥き終えたリンゴを持っていくと二人はじゃれあった状態のまま寝ていた。
「ふふ、こうしてみるとそっくりだ」
しゃがみ込んで二人のほっぺを同時につついてみる。こんなに可愛い二人が見れるなら、こたつはもうしばらくだけ出していようかな、と思った。
光のループ(あ、リンゴおいしい)
------------
今更こたつ出したい