「東条先輩っ」
背中の僅かな衝撃と聞き慣れた声に振り向けば、想像した通り俺の背に飛び付いたナマエがいた。
「おう、どうした?」
もう癖になりつつある、頭を撫でるという行為をしながら尋ねる。ナマエはふわりと笑って俺に小さな袋を差し出した。
「?」
「先輩に食べてほしくて、アップルパイ作りました。」
ナマエは少し赤くなって、あんまり上手く出来なかったんですけど、とつぶやいた。
「あ、もしかして東条先輩は甘いもの苦手でしたか!?あの、だったらその、これは自分でた…」
「食う。」
「え?」
「ありがとな、」
袋を受け取って、もう一度頭を撫でてやるとナマエは真っ赤になりながらも嬉しそうに笑った。
胸の奥に潜むロマンチスト
omake
(何にやにやしてんだ東条。)
(男鹿か。俺にやにやしてたか…?)
(ああめちゃくちゃ。悪寒走る位な。)
(東条さん好きな子といいことあったんですか〜?(にやにや))
(好きな……お、?俺はナマエが好きなのか…そーか、今気付いた。男鹿の隣の白髪、ありがとな)
((え、なんか感謝された…!?つか白髪じゃねーよ!))
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title少年チラリズム
東条先輩よく分からないのに勢いだけでかいてしまった
勢いってダイジダヨネ