「う、しょ…うあ…っ」
「……何やってんだナマエ。」
「んーっ、っはぁっ…!!」
トイレから部屋に戻ると、さっきまで漫画に夢中になっていたナマエがうつ伏せになってうめき声を上げていた。ベル坊はベットの上できゃっきゃと楽しそうにナマエを見て笑っている。
「ベットの下になんか落としたのか?」
そう言ってベット下を覗いて見たが、何も落ちている様子はない。数日前に姉貴にけしかけられたおかげで、埃もない。ベットの下から顔を上げると、ナマエはもう既にうつ伏せを止め、床に座っていた。その顔は横を向き、頬を膨らませていた。
「う、……」
「う?」
俺が首を傾げると、ナマエは俺をちらりと見て顔を真っ赤にした。な、なんだよ…。
「腕立て伏せしてたのっ!」
それを聞いてギャグ漫画のひとコマのようにがくっと力が抜けた。それと同時に笑いが込み上げてくる。
「ぶはっ!どんだけ力ねーんだよ、ナマエは」
ばんばんと布団を叩いて笑っているとナマエはさらに頬を膨らました。また顔が赤くなったが、これは怒りによるものらしい。
「もうっ!ヒルダさんも邦枝さんも東条さんもみんな強いから…だから私……」
話が見えてこなくて、黙っているとナマエは聞こえるか聞こえないかくらいの声で言った。
「辰巳が遠くなっちゃうみたいで、嫌…」
「ここに俺はいんだろーが。」
「そ、そういうんじゃなくて…」
「む。…俺は難しいことはわかんねーけど、」
そこまで言ってからナマエの腕を取って引き寄せる。俺の腕の中に収まったナマエ。
「俺がお前のこと好きなんだから問題ねー……だろ?」
俺の呼び掛けにナマエは腕の中で何度も頷いた。
そうゆうこと
(……でももう少しくらい筋肉つけたほうがいいんじゃねーの?)
(あはは、だね、)
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titleにせもの
甘すぎて気持ち悪くなった^q^