神崎くんがヨーグルッチをすする横で、私はいちごみるく味の飴をがりがり噛む。
いつもの風景である。
「お前よく飽きねーな、そんな食ってて」
神崎くんは飲み終わったヨーグルッチを潰してほうり投げた。私は潰れた紙パックが弧を描いて、ごみ箱に吸い込まれるのを見届ける。
「…そういう神崎くんだって、ヨーグルッチ今日みっつめだよ?」
「今日は飲みてー気分なんだよ。ミョウジは一日一袋の勢いじゃねーか。」
「…最近は控えて二日で一袋にしてるもん。」
呆れ顔の神崎くんを無視して私はまた新しいいちごみるく飴を口に入れる。
「私、いちごみるく飴が一日一袋食べられる給料稼いできてくれるなら神崎くんと結婚してあげてもいいよ」
「バイトすればお前と結婚出来るじゃねぇか。安い女だな。」
突拍子もない提案に驚くことなく、真顔で言い返す神崎くんに、私は笑いかける。
「でも悪くない話でしょ?」
「……考えといてやるよ。」
奥歯でかみ砕いたいちごみるくが口に甘く広がった。本当は神崎くんと結婚できるなら、いちごみるくもいらない所だけど、…でも買ってくれるならくれた方がいいから黙っておこう。
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(考えてたありきたりなオチ)
呆れ顔の神崎くんを無視して私はまた新しいいちごみるく飴を口に入れる。
「ミョウジ、」
「ん?なーに…んっ」
神崎くんが私のあごを少し持ち上げて、キスをした。口の中の飴を掬い取るような舌の動き。
「…甘、」
「変態。」
「ばーか、隙みせてるお前が悪いんだよ」
今度、いちごみるくプレイも試してみるか。なんて囁かれた。この変態め。
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(今思い付いたオチ)
「ミョウジ!」
「あ、姫川きゅん」
「お前、一日一袋いちごみるくを買い与えれば俺の嫁になるんだってな」
「は?」
「ほらよ、一年分前払いだ。俺と結婚しろ」
「…姫川きゅんって可愛いとこあるね。結婚はしないけど。」
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omakeがめいんになった(^o^)
姫川きゅんってイイネ(笑)