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昨日は部活が終わったあとすぐに用事があったため、仕事を少し残して帰ってしまったので、今日の部活ではやらなきゃいけない仕事がたくさんだ。


「何から手をつけよう…」
「せんぱーい!」


私が唸りながら考えていると、少し離れた場所から成神くんが大きく手を振りながら走ってくるのが見えた。


「成神くん、走ってきたの?」
「はい!なまえ先輩が見えたんで!」


ふ、不覚にも年下の男の子の笑顔にきゅんとしてしまった…。赤くなってしまったかもしれない頬をさりげなく隠しながら笑った。すると成神くんは急に顔をしかめた。


「先輩、なんか悩んでるんスか?」
「え?なんで?」
「うーん……遠くから見えた先輩の顔が難しそうな顔だったすっから。」


俺に出来ることなら言ってください。と胸を叩く成神くんは可愛いけど、頼もしくも見えた。それにしても目がいいなあ…。これもサッカー選手のすごいポイントのひとつ、……なのだろうか?


「ありがと、仕事がたくさんあって、どこから手をつけようかなぁって思ってただけだから大丈夫だよ。」


私がそう言って笑いかけると、成神くんはほっと息をはいて、それなら良かったです。と笑ってくれた。そして、「でも辛いこととかあったらすぐに俺に言ってくださいね!」と付け足される。私が成神くんを見つめ返すと、



「俺が先輩のこと守りますから!」



……本日二回目の胸キュンというやつを頂きました。



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成神きゃわいすぎるぜ



 
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