中途半端に宙吊りでいては

一度目は無理でした!
なにか言いたげな義兄弟に肉まんおごったら機嫌が治りました!単純ですねー。この軍文官少ないって陳宮が弱音吐いてました!

二度目も無理でした!
切れかけてる義兄弟に肉まんおごったらもっと怒ったので呂布と手合わせさせました!三人共ストレス発散できてちょうどよかった感じですねー?あ、忙しさに陳宮が死にかけました!


はてさて、三度目は?

家燃やすぞとかほざいてる虎鬚くんを表面上穏やかに諌めてー、むっすぅとしている美髭くんも表面上穏やかに諌めてー、出てきた諸葛均くんに拱手!

「臥竜殿はいらっしゃるでしょうか?」

うーん。今日はいるだろうけどなぁ。私の意外と汚い胸の内を見透かされて今回もいないのかもしれない。お手紙は一生懸命こころをこめて書いたんだけどなっ!
いなかったら三顧が四顧になりますねー。今回駄目だったら陳宮さん泡ふいて倒れそうですけどね?いやごめんねお仕事増やして。内政にくちばし突っ込みまくってるんだけど、うろ覚えの知識を何とか実用に持ってくまでがね?うん、大変なんですよねー。

…ということで今回会えたらそれはとっても嬉しいなって!

「はい。いらっしゃいます」
「ほんとうですかっ!」
良かった良かった!
思わず諸葛均さんの両手を掴んでずいと寄る。
「は、はい」
「…す、すみません。つい取り乱してしまって」
たじろいた諸葛均さんにあわてて離れた。

……いやーにしてもうーん、

「ですが今は寝ていまして…起こしてきます」
「いえ。自然に起きられるまでまっています。宜しいですか?」

ぶっちゃけ今回は自信ないなぁ。

「…わかりました。では中へ」
「ありがとうございます」

案内されるままに中に入る。規則正しい寝息を立てている諸葛亮さんと二人で取り残された。

……ほんとの劉備さんは純真な方じゃないですか?まさに仁!お人好しの鏡!みたいな方で?その志に惹かれて諸葛亮さんは臣下になったと思うんですけどー。
ほら、私違うじゃないですか。
仁?なにそれ美味しいの?みたいな人だし、大義のためならば大きな損をすることも構わない、みたいな人でも、理想のためならどんなことでも厭わない、みたいな人でもないですし。
大義?ああ守れるなら守りますよー?でもそれで私の仲間たちが傷つくなら大義なんてかなぐり捨てます、みたいな人で、理想は叶えたいけど非情な事もしたくない、みたいなひとで?
こう考えるとびっくりするくらい中途半端だなー。あっははー。
甘ちゃんばんざーい!(ただし割と自分ありき)
…だめじゃん。

ん?っていうかぶっちゃけますと前世持ちな時点であうとー!ですね!
あ、そうだそうだ!
前世持ちなんだから今生一回ポッキリの人と比べたって仕方ナッシング!だ、よね?
うん、じゃあそれを踏まえてお話しないとなー?
……あ、れ、となるとー、
諸葛亮さんにお話、しないといけない感じ?

いやいやいやいや!ええええ。
とんでも結論でちゃったよー!!
これでトチ狂った人って思われたらどうする…いや、でもなー?
諸葛亮が仲間になってくれないと天下取れない、です、ね?
で、お話しなかったらたぶん着いてきてくれない。
いや、話しても着いてきてくれる確率すっごくとっても低いけど。

ああ、でも、
0%か1%か、どちらを選ぶと聞かれたら、勿論1%、ですよね?
目を閉じて、息を吸って、吐く。
中途半端じゃ、貴方は私の手を取らない、なら。

…うん、決めました。決めましたよー?

ぱちり、と諸葛亮さんが目を開ける。
「……劉備殿、ですね」

ゆるりと微笑んで、口を開いた。

「さすが!ご明察ですー!…はじめまして、諸葛亮さん?」

違和感を感じ取った諸葛亮さんは、静かに目を細めた。

私のお話、ちゃんときいてください、ね?





。。。。。。。。。。。
書くのが楽しいです。続きます。
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