キッチンプレイ



※現代パロ

別に倦怠期っていうわけじゃないんです。
ただ単に…好奇心で。

「何だ、コレ…?」

夏侯淵は固まった。
夏侯惇のクローゼットを整理していて、固まった。

「ふ、フリル付き…」

可愛らしいデザインのエプロンだ。
純白の天使をイメージしたような…。
天使? 
ま、まさか惇兄…?

「い、いやいやいや…想像したくもない…」

このエプロンをつけてにっこり笑う夏侯惇が一瞬脳裏を横切る。
が、それは夏侯淵に吐き気を憶えさせただけであった。

「…仁兄、のわけないし…」

曹仁は自分用の紺色のエプロンを持っている。
し、しかし夏侯淵はこのエプロンをつけた曹仁だけは想像したくなかった。

(じゃあ、一体………ま、まさか…)

まさか俺なんてことないだろうな!!?
羞恥心と恐怖がいっせいに夏侯淵に襲い掛かった。
夏侯淵はいるはずのないこの部屋の主や同居人に見つからないように祈りながら、そのエプロンを自分用のクローゼットに隠し、あとで捨ててしまおうと考えていた。
夕方に帰宅した夏侯惇は、よそよそしい夏侯淵に困惑しながらも、一度着替えるために自室へと戻った。
ついでに…、とクローゼットを開け、探し物をする。
ところが。

「おや…?」

今日あたり、試してやろうと思っていたのに…この辺に置いたはずなのに、例のモノがない。

「あ、あった、…でも」

大人の玩具は見つかったが…一番肝心なものが見つからない。

「…どこにいったんだ…?」

夏侯惇は小首を傾げながら自室をあとにした。
とりあえず、見つけなければいけないと、思った。

「…子孝のところにはなかったな…じゃあ…淵の…?」

そういえば、昼間クローゼットの整理をしておくと淵が言っていたような気がする。
まさかそのときに見つかってしまったのだろうか?

(あいつのことだから…きっと俺が身に付けるのだと思ったんだろうな…)

そんな自分、想像したくも無いが、夏侯淵であれば話は別だ。
体格は良い方だがあのウエストに、あのエプロンはさぞかし似合うだろう。
顔を紅潮させ、ももじと足をくねらせて恥らう裸エプロンな夏侯淵を想像し、一瞬鼻血が出そうになる。

(お、美味しすぎる…ふふふ…っ)

3人でやるとキッチンが狭苦しいだろう、ということでまずは夏侯惇から、と曹仁とはすでに打ち合わせしてある。
何とか説得して着せるか…それとも、無理やり?

(無理やり着せるっていうのも、中々魅力的ではあるが…)

夏侯惇は夏侯淵を愛しているのだ。
なるべく、無理強いはしたくない。

(…どうしょうか?)

自分から進んで、着せるように仕向ければいい。
簡単なことだ。

「やっぱり、隠してあったか…」

夏侯淵のクローゼットを開けると、やはりそこには…純白のフリル付きエプロンが可愛らしく畳まれていた。

「淵…」
「ん〜、何だ?」
「…今日、料理していいぞ」
「ホントかッ!!やったー!惇兄、何がいい? 俺、何でも作るからさっ。あー久しぶりだな〜」

一気に有頂天になった夏侯淵が、とても嬉しそうに笑う。
思わず、このまま何もせず新婚さんな気分を味わおうかと思った夏侯惇だが…。
―――新婚さんといえば、やっぱり裸エプロンだな。
結局はそんな邪推な考えに、いきついてしまうのだった。
夏侯淵が鍋やらフライパンやらを楽しそうに取り出すのを見て、夏侯惇はそっと夏侯淵の傍に立った。
耳元で、甘く、低く、囁く。

「ただしひとつ条件がある」
「んッ…な、何…?」

不安そうに見詰める夏侯淵…まるで、ウサギのように愛らしい。

「…これを着てもらうぞ。もちろん、素肌の上に、ね。」
「………ああああぁああッ!!?なんでっ?隠したはずなのにっ…あぁー!!さては俺のタンスの中、勝手に見たなー!?」
「はいはい。さ、早くこれを着て、料理してくれよ…お前を」
「へ、変態ッ…!ん、やっ…やめろってば、馬鹿っ…ぁんっ!」

やはり、そうすんなりとはいかない。
夏侯惇は少し肩を竦めたが、すぐに夏侯淵の衣服を脱がしにかかった。
シャツのボタンを片手で一つ一つ外し、もう片方でズボンのベルトをしゅるりと抜く。
その手際の良さに圧倒されているうちに、夏侯淵は例のエプロン一枚にされてしまった。

「…さ、寒いっ…!」
「寒いのか?では…すぐに温かくしてあげるぞ…」
「…惇兄…んっ…!」

テーブルの上に、そっと美味しそうな夏侯淵を押し倒す。
うるうると目尻に溜まった涙が可憐だ…それに。

(やはり、淵は何を着ても恐ろしく似合うな…)

一通り、愛らしい夏侯淵を視姦すると、夏侯惇は早速夏侯淵をいただくことにする。
さっさとしなければ執務を終えた曹仁が帰ってきて、こんなにも楽しく愛しい時間があっという間に御開きになってしまう。
純白のエプロンから見える、桃色の胸の突起に夏侯惇は舌を這わせた。

「んっ、はぅ…ッ…惇、兄…や、あ、…ッ」

敏感な胸をやわやわと刺激されて、夏侯淵は甘い声をあげる。
裸ではなく、何か着衣をひとつだけ身に付け、かつ、ほとんど肌蹴てしまっているこの状況は…、夏侯淵にとんでもない羞恥心を抱かせた。
やっぱり、早めに捨てておけばよかったのだと後悔してももう遅い。
もう、止まらない。

「惇兄…やっ、もっと…もっとぉ…」

途中で胸への愛撫をやめた夏侯惇に、甘い抗議の言葉を発し、そのことに顔を赤らめて。

「クスクス…せっかちだな…。では、もっと、いいものをやろうか…」
そう言って夏侯惇は、夏侯淵の下肢に顔を埋めた。
「ひゃあっ!あ、あぁぁ…っ、あ、だめ…う、うんんッ…!!」
いきなり、自身を激しく愛撫されて夏侯淵はパニックになる。
ねっとりと這わされる舌がもたらす快感が、ただただすべてで。
だんだんと下がっていく愛撫の唇…やがて、自然に解れ始めていた蕾まで到達し、そこを丹念に濡らし始めた。

「だ、だめ…やめ…て…惇、兄…やだぁ…ッ」
「…ここが一番イイくせに…嘘はいけないな、淵?ほら、もう絡み付いてくる…」

ぐちゅ、という卑猥な音と共に、夏侯惇の指が差し込まれ、内を掻き回される。
男を受け入れることを知った夏侯淵の蕾は、これから始まる狂気の宴の予感に、更に解れ、指に絡みついた。
ここはいつも三人でご飯を食べる場所。

(それなのに、俺は惇兄とこんなことして…)

そう思うと、何故かもっと興奮した。
夏侯惇に愛撫されているところすべてが疼き、更なる刺激を求めて荒れ狂う。

「ほら、お前のナカに入るものだから、きちんと濡らしてくれよ」
「んぐっ…ん、んぅ…ッ!!」

だんだんと鬼畜になってきた夏侯惇は、ポケットから取り出した大人の玩具(いわゆるバイ●)を、
夏侯淵の口に押し込んだ。
無機質な機械を口腔に押し込まれ、苦しそうに涙を零すが、それで黒曜が許してくれるわけもなく。
ただ、夏侯淵は健気にそれに舌を這わせて、濡らした。
「もう、いいですよ。…存分に味わいなさい。」
「…ひッ、ぁああああッ…惇、兄…っ、ぁんっ…!!」

かなり太めの玩具だったが、夏侯淵のぐちゃぐちゃになったそこは、それを容易く飲み込んだ。
スイッチが入れられるわけもなく、ただ夏侯惇は玩具で夏侯淵のナカをかき回す。

「やめ…っ、コワレ、る…惇兄…ッ!!」
「おやおや…そんなことはないだろ…本当にお前は可愛らしいな、淵よ。このエプロンも、とてもよく似合ってるぞ。まるで、新婚さんになったような気分だな」
「ば、か…ッ、早く…抜い…て…ッ」
「分かったよ。もっと、愉しみたかったんだが…あんまりジワジワやっていると、子孝が帰ってきてしまうしな」

夏侯惇は苦笑しながら玩具を引き抜くと、夏侯淵の両足を抱えあげ、テーブルに圧し掛かった。

「…ん…ぁっ…」
「力を抜かないと怪我をするぞ、淵…」
「くっ…あ、ぁ、ぁ…った…ぃ…痛い、…惇兄…あぅッ!」
「もっと、息を吐いて…そう、上手だな、淵。ほら、全部入ったぞ」

やっと繋がった部分をそっと触ると、夏侯淵は面白いほど跳ね上がった。
しばらく、夏侯惇のカタチに慣れるまで、そっとしていたが…夏侯淵が、夏侯惇の腕を引っ張って、

「惇兄…キス、して…」

そうねだった。
夏侯惇はさきほどとは打って変わった優しい微笑みで、夏侯淵の願いを叶える。
そっと、啄ばむように交わし、次第に、激しく、お互いを食い合うような口づけへと進化させていく。
そのうちに夏侯淵が我慢できなくなったのか、腰をくねらせ始めてた
「惇兄…っ、あっ…あぁっ…!惇兄…ぁあんっ…!」
「淵愛してるぞ…っ」

テーブルをベッド代わりにギシギシ言わせながら、二人は大いにキッチン・プレイ…つまりは、裸エプロンプレイを堪能していった。
数時間後帰宅した曹仁が、裸エプロンで放心状態になっている夏侯淵に一気に欲情し、狼のごとく襲い掛かるのは…
また、今度のお話。





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