酒は飲んでも呑まれるな2



※操淵編。


夏侯淵の戦の功績を讃え、宴が行われた。
曹操の隣に夏侯淵が酒を飲んではしゃいでいる。
そんな様子を曹操と夏侯惇は見ていた。
「孟徳、そろそろ淵に酒を飲ませない方がいいぞ」
「何故だ?」
「淵の酒癖のタチの悪さはお前も知っているだろ…」
夏侯惇や張遼が被害者に合ったのは曹操は知っていた。
「そ、そうじゃったな。夏侯淵、そろそろ酒は控えろ。もう限界だろ…」
「嫌だ…もっと飲む!」
「おいおい…」
夏侯淵の否定的な言葉に夏侯惇は頭を抱えた。
曹操も止めないと次の被害者が出てしまうから必死だった。
「夏侯淵、酒よりもこの肴でも食べぬか?酒ばかりでは身体に悪いぞ…」
曹操は夏侯淵から盃を奪って肴が乗った皿を差し出す。
「殿まで酒を止めろと言うんですか?」
「飲み過ぎると身体に悪いと言っておる…」
曹操は溜め息をついた。
「じゃあ肴は食べるから酒は飲んでいいよな…」
夏侯淵の目が据わっている。
機嫌が悪くなるのがわかる。
このままではまずい。
「はぁ、孟徳。このままでは拉致があかない。好きなように飲ませたらどうだ?」
「しかし…」
「まあ、酒癖が出たら孟徳が責任持てよ」
「ちょ、儂が責任を持たねばならんのか?」
夏侯惇の言葉に曹操は驚いた。
「宴を催した張本人が何を言うんだ」
「ゔ、それは…」
「俺は淵の酒癖にはついていけん」
曹操に全てを押し付けて夏侯惇はその場から立ち去った。
残された曹操は隣にいる夏侯淵を見る。
幾度となく盃を口に運び酒を飲む姿。
ああ、今宵の被害者が誰なのか一目瞭然だ。
曹操は溜め息をついた。
暫し曹操も酒を飲み忘れようとした。
酔い潰れてしまえばいいだけの事であった。
突然、背後から夏侯淵が抱き着いてきた。
「殿〜」
「どうした、夏侯淵?」
曹操が振り向こうとしたら唇に柔らかな感触がした。
「んっ…」
夏侯淵が曹操の唇に口づけをした。
夏侯淵はゆっくり唇が離すとべったりと曹操に抱き着いた。
「あはは、殿〜」
「どうした夏侯淵?」
「こんな所で飲むよりさ二人っきりで飲もうよ」
「まだ飲むのか?」
「それにさ、惇兄もいないし二人っきりの方が飲みやすいんだけど」
「わかった、わかった…」
曹操はこのままでは身動きも取れなくなるのを懸念していた。
「皆の者、そのまま宴を続けてくれ」
とりあえず曹操は声を掛けると夏侯淵とともに広間を出て行った。長い廊下を歩いているが夏侯淵はずっと曹操にべったりとくっついて歩いていた。
曹操は自分の私室へと向かい部屋の中に入った。
「そろそろ、離さぬか夏侯淵…」
「ねえ…殿、俺と気持ちいい事しない?」
「なっ、夏侯淵?」
夏侯淵は曹操を床に押し倒した。
「ねえ、殿。俺と気持ち良い事しようよ…」
「夏侯淵…」
夏侯惇が恐れていた事が今、現実として起きている。
これが酒に酔った夏侯淵の酒癖か。
まるで小悪魔なような笑顔で男を誘う。
張遼も夏侯惇もこの小悪魔なような態度をとる夏侯淵に襲われた。
そして結局は二人は夏侯淵を遠慮なく抱いている。
まあ誘われたら断るなんてできやしない。
あの夏侯淵が誘っているのだ。
据え膳喰わぬはと言う奴か。
曹操は夏侯淵を見つめる。
「ふふ、儂を襲った事を後悔してやろう…」
夏侯淵を抱き寄せて無理矢理口づけた。
「んっ…んんっ…ふっ」
曹操は夏侯淵の咥内に舌を挿入し、舌を絡ませては歯列を舐め回し吸っていく。
「んんっ、ふぅ…」
クチュクチュと濡れる様な音をしながらも二人は口づけを続けた。
曹操はやっと唇を解放すると夏侯淵は自らの着衣を脱いでいく。
「殿…もっと、してくれ」
「夏侯淵…」
夏侯淵は一糸纏わぬ姿になると曹操の袴から陰茎を取り出し、自ら口に含むと舐め始める。
男臭いその逞しい陰茎を舐めては吸って育てていく。
「んっ、んっ…」
「はぁ…くぅ…」
曹操は与えられる快感と舌の感触、熱に包まれる感覚に耐える。
夏侯淵は竿の部分を舐め回し、二つの袋を揉んでいく。
「んっ、殿…気持ち、いい?」
「ああ…良いぞ」
夏侯淵の問いに曹操は応えた。
夏侯淵は逞しく育った陰茎から口を離すと自ら曹操の身体に跨がる。
曹操の陰茎を自ら蕾に宛てる。
「夏侯淵、無理をするな…」
「もう、我慢できないんだ」
夏侯淵は曹操の言葉を無視してゆっくりと腰を下ろす。
「ひっ、うああっ、あっ!」
メリメリと秘肉を拡げ曹操の陰茎が飲み込まれていく。
「はっ、はぁ…」
「無理をしおって…」
「だって、欲しかったんだ」
夏侯淵は曹操に微かに微笑むとゆっくり腰を動かし始めた。
ゆっくりと確実に快楽を得る為に前立腺のしこりの部分に先端が当たるように動かす。
「んあっ、あっ…!」
ゴリュっとしこりが擦られると夏侯淵に痺れるような快感が身体中に走り抜ける。
あまりの気持ち良さに夏侯淵はもっと感じたいと思った。
そして再び動かすとしこりの部分を責め続けた。
「あ、あうっ、んんっ、はぁ、殿…いいっ、いいよ!」
「はぁ、妙才…、いいのか?ならもっと気持ち良くしてやろう…」
曹操は夏侯淵の腰を掴むと一気に下から突き上げる。
「ああっ、あっんっ!」
夏侯淵から歓喜の声を部屋に響く。
曹操は下から何度も突き上げ、夏侯淵を責めていった。
「はぁ、もっ、もたな、いい、イくっ…」
「儂もだ。共に果てようぞ…」
曹操が先程よりも激しく陰茎を夏侯淵の中へ打ち付けていく。
前立腺のしこりに先端が強く刺激を与える。
「ひっ、あああ―――っ!」
「くっ、出るっ!」
二人は同時に絶頂を迎えると夏侯淵は熱を曹操の腹に放つ。
曹操も夏侯淵の中に熱を注ぎ込んだ。
絶頂の余韻に浸りながら二人は荒々しい呼吸を繰り返す。
気持ち良くて何もかも忘れてしまいたくなる。
「妙才、大丈夫か?」
「はぁ…はっ、はい」
曹操は倒れ込む夏侯淵の身体を抱き留めながら呟く。
夏侯淵は呼吸を落ち着かせてから返事を返した。
「妙才、満足したか?」
「ええ、大変気持ちよかったです」
「そうか、ならもう退いてくれるか?」
「はい…」
曹操の言われるまま夏侯淵は曹操から退いた。
床にへたりと座り込む夏侯淵の尻からは曹操が放った精液が滴り落ちていた。
「はぁ、殿の子種が流れていく…」
夏侯淵はゴプリっと卑猥な音を立て流れる精液を指先で掬い舐めた。
その妖艶な姿に曹操の下半身に再び熱が集まってくるのを感じた。
このまま抑えればよいのに、夏侯淵のその指先を舐める行為に目がいく。
欲望を抑えきれずに曹操は夏侯淵に近づく。
「妙才…」
「殿、何っ、うわあっ!」
夏侯淵は曹操の方に振り向くと曹操に身体を床に押し倒された。
「すまぬが、今暫くは付き合ってもらうぞ…」
「なっ、殿、もう止め…」
「ふふ、言ったであろう。儂を誘った事を後悔させてやると…」
曹操は夏侯淵の脚を抱えると再び陰茎を蕾の中へと挿入した。
「んああっ、あっ…」
「先程よりぬるぬるしてるな。奥まで入っているぞ…」
「あっ、やっ…見るなっ!」
曹操の言葉に意識してしまえば秘肉が曹操の陰茎を締め付けていく。
「よい締め付け具合だな。本当にお主の身体は淫乱だな…」
「やっ、ああ…あっ」
曹操は律動を始め、楔を打ち込んでいく。
「ふぁ、ああっ、やだ…」
「夏侯惇や張遼がお前を欲しがる訳だ。儂もお主の痴態に惹かれたようだ」
「んあっ、もっ、止めて」
「何を言う、儂が飽きるまで付き合ってもらうぞ…」
曹操は夏侯淵の耳元で囁くと腰を打ち込んだ。
与えられる快感に酔いしれながら夏侯淵は溺れていくのであった。





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