戯れ事



「大好きだから触れたいのは当然だと思うけど?」
「何が大好きだ。好きだったら何をしても許されるのかよ」
馬岱の言葉に夏侯淵はイライラした。
気に喰わない態度。
敵でありながら自分に好意を寄せる。
「だって夏侯淵殿は気づいてくれないだろ?」
馬岱は夏侯淵に近づく。
「俺がどれだけ夏侯淵殿の事を好きか、わかるか…?」

もっと、側にいたい…。

もっと…。

「だから…」
馬岱は夏侯淵に触れてくる。
「夏侯淵殿にわかる様にやってあげますよ…」
馬岱は夏侯淵の背中に腕を廻して引き寄せると口づける。
「うん…ん…っ」
馬岱の舌が夏侯淵の咥内に侵入する。
逃げる舌を追いかけ絡めては強く吸う。
触れた処から燻る熱。
嫌なのにこんなにも心地好いと感じた。
馬岱は唇を離すと夏侯淵を押し倒した。
「なっ、止め…駄目だっ」
馬岱は夏侯淵の腰紐を解くと袴の中に手を入れていく。
「止めろ、馬鹿っ!」
「なんで、嫌がるの夏侯淵殿?初めてじゃないだろ。何度も男に抱かれなれた身体なのに、今更そんな訳ないよな…」
「あ…」
「それにそういう風に嫌がるように言われると逆に燃えてくるよ」
馬岱は下穿きごと、袴を脱がした。
「や…止せっ!」
「わかってないなら、解らせてあげるよ。貴方の身体でな…」
「馬岱…止めてくれ。嫌だっ」
馬岱は夏侯淵の制止の声を無視して口づけると夏侯淵の蕾にいきなり指を差し入れる。
「ひゃあっ、やめ…馬岱っ…うわ、あっ」
「ふふ、指だけで感じるなんて可愛いですね」
馬岱は耳元で囁きながらも夏侯淵の蕾の中に入れた指を動か続けた。
「やっ、ああ…あんん、嫌あっ!」
「いい声で唏きますね。感じてるんだな…もっと可愛いく泣かせてあげますよ」
馬岱は蕾から指先を引き抜くと夏侯淵の慣らした蕾に馬岱は高ぶる陰茎を取り出すと一気に挿入した。
「ひっ、やあああっ!」
夏侯淵は陰茎を挿入された瞬間、耐えられずにに吐精してしまう。
「入れただけでイったなんて本当に可愛いな。やっぱり堪らない」
「もう、止めてくれ…頼むから」
「此処まできてやめられる訳ないだろ。あんたも楽しめよ」
馬岱は夏侯淵の両足を抱えると律動を始めた。
「ああ、やっ…あんっ!」
グチャグチャになった蕾は簡単に馬岱の陰茎を飲み込んでいる。
「はぁ…やっぱりあんたの中は最高だな」
「ひっ、やあ、ああ…んっ」
身体の奥底から込み上げる快感が走る。
与えられる快感が自分自身を見失いそうで怖いと思った。
でも自分を抱く男は本気で愛を伝えては身体を抱いていく。
支配されているような感覚。
馬岱は更に激しく腰を動かし続けた。
「あっ、ああっ、やっ…もう」
「もう、限界?なら一緒にいこうか…」
馬岱は夏侯淵の陰茎を激しく扱く。
荒々しい呼吸を繰り返し身体をビクビクと震わせた。
そして絶頂の時を迎えた。
「あああ―――っ!」
「くっ…!」
夏侯淵と馬岱は同時に絶頂を迎えた。
夏侯淵は自分の腹と馬岱の腹の間に吐精した。
馬岱も夏侯淵の中へと熱を注ぎ込んだ。
「あっ…はっ…」
「貴方といつまでもこうしていたい」
「もう、お前の好きにしろ…」
「あらら、もう少し可愛げがあればいいのにつれないなあ…」
夏侯淵は諦めたのかぐったりして横たわる。
馬岱はクスクスと笑って夏侯淵の身体を抱きしめながら口づけを落としたのであった。





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