絡み付かない想い



優しくされるのは嫌いじゃない。

あまり知らない相手に触れられるのは好きではない。

初めてだ。

俺よりも若くて、強い。

だが、何を考えているのか読めない。

戦いに敗れて消せばいいのにあいつは俺を無理矢理抱いた。

抵抗するが力は及ばなかった。

そんな屈辱を受ける理由がなかった。

知りたい。

何故、俺を消さなかった?

何故、俺を抱いた?

疑問だけが脳裏に浮かぶ。

彼奴に馬超にその答えを聞きたくて蜀の国々を駆けていた。

何処に居る?

馬超を探すが見当たらない。
仕方なく大木に寄りかかる。
「はぁ…」
夏侯淵は少し疲れたようすであった。
こんなに探しても見付からないなんて。
諦めようとしたその時であった。
「!」
夏侯淵の側にはいつのまにか馬超が立っていた。
「馬超!」
夏侯淵は思わす身構えた。
「会いに来たのにつれないな…散々、俺を捜していたくせに」
「お前に聞きたい事がある」
「何だ?」
「何故、俺を抱いた?」
夏侯淵は疑問を馬超に投げ掛けた。
「知りたいか?」
馬超はクスッと笑い瞬歩で夏侯淵の懐に入り大木に押さえつける。
「離せ!」
だが力は強く掴まれた腕はほどけない。
「離さない…」
夏侯淵の兜を外す。
すると長い髪が肩に掛かる。
長い髪を下ろしているだけで印象は変わる。
馬超は夏侯淵の魅力的な部分を見つけた。
「…何故、いつも髪を纏めている。下ろしていれば、こんなにも素敵なのに…」
「お前には関係ない!」
抵抗しようとするが馬超が強引に口付ける。
「!」
暖かい舌が侵入して口内を犯される。
「んんっ!」
馬超が夏侯淵を犯かす事が喜びを感じる。
もっと汚したい。
馬超が唇を離すと首筋から鎖骨に唇を落とす。
「いや…やめ…て」
馬超は夏侯淵の制止の声を聞かず貪るように夏侯淵を抱いていった。

愛とは違う。

だけど抱かずにはいられない。

この腕の中で泣いてくれ。

決して愛の言葉を口にしない貴方に俺は惚れたのかもしれない。

馬超は初めて感じた想いを呟いたのであった。

「俺は貴方を愛しているんだ…」

それだけを言うと馬超は再び夏侯淵の身体を貪り犯していった。







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