不器用な2人 (1/3)


最近、精市が冷たい。
前は一緒に帰ったり、休日一緒に出かけたりよくしていたのに、今では話しかけてくれないなんてことどころか、目も合わせてくれない。
しかも、私以外の、私なんかよりずっとかわいい女の子達と話している姿をよく見かける。
精市はかっこいいから、その気になったら私なんかよりもっといい彼女なんて簡単に作れるだろう。
精市は私に飽きちゃったんだろうか。
それとも私、もしかして嫌われた?


「桐島ー!!」
「どうしたの田村くん」
「おまえ、今週の日曜日、暇?」
「今週の日曜日…?」

確か今週の日曜日は精市の試合があったはずだ。
応援に行く約束をしていたけど、私、行く意味あるのかな?

「何かあるの?」
「いや、桐島、いつも幸村と一緒じゃん?だからたまにはみんなで遊ぶのもいいと思うんだ」

確かに私は精市とずっと一緒にいて、他の男の子と遊んだこともないし、私には精市がいるから、遊びたいと思ったこともない。
先に約束をしていたのは精市だから、試合の応援に行くべきだと思う。
でも、もし何で来たの?とか言われたら、私はきっと立ち直れない。

「いいよ、日曜日行く。何時?」
「10時に駅前な」
「了解」

もう私ばっかり想い続けるのも疲れたよ。

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