半永久的ラッキーアイテム (4/5)


「真ちゃんお昼ごはんまだでしょう?私も食べて来てないから最初にどっかで食べよう」
由起奈の一言で二人は近くにあったパスタ屋に入った。
もうお昼時のピークが過ぎた時間だったので、すぐに席に案内してもらうことができた。
「悪かったな、俺が練習終わったばかりだから気を遣わせたのだろう?」
「ううん、私が真ちゃんと一緒にごはん食べたかっただけだから」
話をしている内に注文していたものが届き、会話をしながらお腹を満たしていく。
初めて入った店だったが、どうやら当たりだったらしい。

「ここのお店おいしいね!あっ、真ちゃんのも一口ちょうだい?」
由起奈にそう言われ、思わず緑間は固まってしまった。
「ご、ごめん、いつも家族とか友達と食べに行ったときの癖でつい!嫌だったよね、ごめん、気にしないで」
由起奈にそんな萎れた顔をさせたいわけではなく、緑間は固まってしまった自分を心の中で激しく罵った。
「…すまない、嫌だったわけではなく、少し驚いただけなのだよ。…一口と言わず、好きなだけ食べるのだよ」
「あ、ありがとう、いただきます」
「代わりに俺もこっちをいただくのだよ」

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -