半永久的ラッキーアイテム (3/5)


しかし、彼の一日はこれでは終わらない。
よりによって午後からはかわいい彼女とデートである。
今日の午後がオフであることは前々から決まっていたことだったし、いくら運が悪すぎるといえどもいつも我慢させている彼女との約束は守りたい。
決死の覚悟で緑間は家を出た。

待ち合わせ場所に向かう道中も散々だった。
前を向いて歩いているのに電柱にぶつかり、走っているわけではないのに自分の足に引っ掛かってこけそうになる(そしてそれを人に見られるというおまけ付き)、落ちていたガムを踏む(すぐにコンクリートの上で靴を擦って取った)、鳥にフンを眼鏡の上に落とされた(念のため持って来ていた替えの眼鏡に取り替えた)。
何とか15分前に待ち合わせ場所に着き、時間通りに彼女もやって来た。

「あれ?真ちゃんいつもと眼鏡違うんだね」
「た、たまたま気分で替えてみただけなのだよ」
「そうなんだ、真ちゃんは何でも似合って羨ましいな」
「お、お前こそ今日の服、よく似合っている…のだよ」
「ありがとう」
初っ端からかみまくりだが、デートは始まった。

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