半永久的ラッキーアイテム (2/5)


休憩中、録画を確認した緑間は困り果てていた。
本来録画されているはずのおは朝占いはなく、代わりに新コーナーが録画されていた。
念のためにおは朝のホームページにアクセスしてみたが、メンテナンス中で見ることができなかった。
何でも不測のエラーが発生したらしく、メンテナンスするのに一日かかるらしい。

「これじゃあ今日のラッキーアイテムがわからないのだよ…」
またいつかのように死にかけるのはごめん被る。
しかしながら、ラッキーアイテムがわからないからにはそれ相応の覚悟が必要だ。
ひどく暗澹とした緑間の一日が始まった。

結果として、散々な一日だった。
今まで一度も経験したことがなかったことだが、シュートがほとんど入らなかった。
チームメイトも最初こそ声をかけてくれていたが、あまりのひどさに誰も緑間に触れなくなった。
監督ももはや怒ることを忘れて目の前で繰り返される光景に呆然としていた。
午前中だけの練習でよかったとこれほどまでに思った日はきっとなかっただろう。

そして練習が終わった後、いつものように高尾とどちらがチャリアカーを漕ぐか決めるためのジャンケンをした。
これも今までに一度もなかったことだが、緑間がジャンケンに負けた。
そこで、緑間が高尾を乗せてチャリアカーを漕ぐというありえないだろうと思われていたことが現実になっていた。
その後信号で止まるごとにジャンケンをしたがことごとく緑間が負けたので、気の毒に思った高尾が漕ぐのを代わってやった。

「本当に今日真ちゃんどうしたの?」
「俺だってどうしたのか知りたいのだよ」

家に着く頃には、緑間の制服にはおしるこがこぼれていた。

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