どんな君でも好きだから (5/7)
そしてどうしたらいいかわからないまま幸村の誕生日になってしまった。
もちろんプレゼントは用意してある。
でも、未だに心の整理がついていないからどんな顔をして幸村に会えばいいのかわからないのと、沢山の女の子が幸村にプレゼントを渡しているのを見ながら、私からのプレゼントなんていらないんじゃないかと思うのだ。
おまけに人の気持ちを大切にする幸村のことだ、自分宛てのプレゼントを断るなんてことはないだろうし、そんな幸村を私は好きになったのに、私以外から受け取らないでと少しでも思ってしまう私はやっぱり幸村の彼女失格だと思う。
「由起奈」
帰ろうとしていた時、大好きな声に名前を呼ばれた。
「俺に何も言わずに帰るのかい?」