お返しは、 (3/5)


そして忍足と耳当てについての会話を交わした翌日、由起奈は跡部に久しぶりに一緒に帰ろうと言われた。
その日は由起奈も校内で残る用事があったので、終わり次第テニスコートに行く約束をした。

予定より早く用事が終わったため、どうするか悩んだが真っ直ぐテニスコートに行くことにした。

「改めて思ったけど私、とんでもなくすごい人と付き合ってるんだな〜」

いつもは授業が終わるとすぐに帰ってしまうため、久しぶりに見た跡部のテニス姿はやはりカッコよかった。
もちろん部員をまとめている姿も。
コートのフェンスを挟んでいるだけなのに、跡部がひどく遠い存在に感じた。

どこかで跡部と付き合っているということを受け止め切れていないからだろう、跡部は由起奈のことを名前で呼ぶが、未だに由起奈は跡部のことを名前で呼べないでいる。

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