不器用な2人 (3/3)


「ねぇ由起奈、悪いって思ってるならさ…」
「な、何よ」
「キミのご主人様が誰だか…言えるよね?」
「は?ご主人様って何言ってんのバカ?」
「へぇ、じゃあ質問を変えようか。キミの彼氏は誰だか…わかってるよね?」
「ちょっ、顔近い!」
「言わないとこのままだよ?」
「………」
「ほら、早く…まさか、逃げられるなんて思ってないよね?」
ダメだ、こいつ目がマジだ!!
「…です」
「え、何、聞こえない」
「……精市です!!」
「よくできました」

そう言われて気付いたら精市の顔がドアップで、遅れてあっ、キスされたんだって気付いた。

「なっ、なっ、精市ー!?」
「あははっ、顔真っ赤だね、由起奈」
「うるさいな、誰のせいだと思ってるの!?」
「うん、俺のせいだね。ねぇ由起奈」
「何よ!?」
「日曜日、試合見に来るだろ?」
「…うん、田村くんには悪いけど断っとく」


不器用な2人
(精市、今日調子よかったね!!)
(当たり前だろ、由起奈が応援してくれたら俺は負けないよ)
((…またこいつは恥ずかしいことをサラッと…))



120412 初稿
130212 転載

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