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「…あーあー。普通の写真になっちまった」
「だって前のあの写真じゃあ、あれがナルトだなんて一目見ても分からないじゃない」

言いながらさっきの火影の様子を思い出し、笑いを堪える。




火影に写真を再提出し、今はその帰りだ。



「火影様も言ってたでしょ。あれは木の葉の隠密性の高い重要な書類だって。
 あんな写真で登録して忍になろうとする子なんて前代未聞よ」



「…遅いぞ、美湯」
「………あ」
「あー!お前ってば!」

ナルトが写真撮影を終え、仲良く二人で帰ろうとしていた所に現れたのは、つんつん頭のうちはサスケだった。


「あ、そっか。ナルトはサスケと同級生のアカデミー生だもんね」
「ふん!もう忍者学校は卒業したんだ!オレってばもう忍者!
 …それより、どうしてサスケが美湯ねーちゃんを待ってるんだってばよ?」
「ん?あたし、サスケの事はサスケがハイハイしてるより前から知っ「おい」


サスケは睨んでくるが、そんなものは効かない!
寧ろいつも髪も態度もツンツンのサスケが顔を赤くしてるとなんだか可愛らしい。
昔のサスケのようだ。

「余計な事言ってねーで、俺を呼んだのは美湯だろ」
「あははー。実は忘れてたりなんかしちゃって」


はあ?とこちらを睨むサスケは、すぐにナルトの視線に気づいた。
さっきからサスケを睨み続けているナルトを睨み返し、そのまま停止。
放っておいたら、いつまでもこうなんじゃないだろうか。
ナルトとサスケの護衛が任務なら、この二人は同じ班なのでは?
…先が思いやられる。
イルカに聞いたところでは、サスケは忍者学校でトップの成績。ナルトはドベ。
その上元々整った顔立ちにクールな印象の彼が女の子達からもてない筈が無い。


「二人とも。いつまで睨みあってるのよ」

このままだといつまでも睨みあっていそうな二人の襟首を無理やり掴んで、グイッと引っ張って離れさせた。
―――が、

二人の首根っこ掴んで引き離したのに、どうしてまだ睨み合っているのだろうか。


睨みあいが終わるのを待っていては埒があかないと判断した美湯は、半強制的にサスケをさらって行ったのでした。



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