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さっきサスケに対して少し嬉しくなったが…。
正直、この状況は嬉しくない。
ゲロゲロゲロー…
ガツガツガツガツ……
「「おかわり!!」」
ゲロゲロー…
「あーもう!吐くな二人とも!!」
さっきからずっと、ナルトとサスケは競い合い、食っては吐きの繰り返しだ。
そんな吐き気の我慢大会などしても何の意味もないぞ!
「いや、…食う!」
「我慢してでも食わなきゃ……!早く、強くならなきゃなんねえんだから!!」
「忍耐強くなるのはいいけど、吐いたら意味ないから!っていうかあたしまだ食事中ーーー!!」
「あっはは!まあまあヒカリも落ち着け。ここ2,3日ずっとこいつらこうだから」
「え、ずっとこうなの?!」
そこでふと、思い当たった。
今、カカシは2,3日と言わなかっただろうか。
自分は今日目が覚めたらここにいたわけだが、自分が目覚めるまで数日の時間を要したというのか。
「…ねえ、あたし数日間寝っぱなしだった?」
「そうだよ。だから皆心配したんじゃないの。ま!お前も今日はちゃんと食べて。まだまだ戦いは続くからな!」
「センセー、そういうんだったらそこの二人が催しているのをどうにかして下さーい」
どうやら、この状況に慣れるという選択肢しか自分には残されていないらしい。
***
この町が変わったのは、ガトーが来てから。
タズナの孫のイナリが変わったのは、父と慕っていた男がガトーに公開処刑されたから。
イナリの父、カイザの話を聞いてからというもの、ナルトは毎晩遅くまで修行に明け暮れていた。
英雄はいるのだと、イナリに証明したいと意気込んでいる。
彼はまだまだ忍の端くれだが、その一途さと熱意には驚かされる。
将来が楽しみな忍だ。
そしてやっと今日、晴れて班員全員での護衛に付ける………の、だが。
出発時間になっても彼は部屋で爆睡していた。
幸せそうな顔で、ラーメンと呟きながら涎を垂らしていた。
昨晩は夜中まで修行に明け暮れていて、やっと木登りの修行を完成させたところだ。
きっと疲れているのだろう、と、カカシはそっとしておくように提案したのだ。
そして今は、橋の上、である。
「な、何だこりゃあ!?」
普段なら、もう橋を作る作業に取り掛かっているはずの者達が、倒れていた。
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