3/4






「大丈夫ー?サスケ!」
「?!」
「あはは、随分なやられようですな。やっぱ襲われちゃったのね!」

いいから早く縄を解け、と、サスケは目で美湯に訴えている。
ちょっと上から目線で素直に解いてあげるのは気が引ける。
ま、仕方ないから解いてあげるけど。

「でも、卒業試験を落ちたはずの人間が突然受かってたんだから、どこかが急成長してるって事くらい分かってあげてよね。
 …そうそう、さっきもう一人サスケが居たよ」
「…は?」
「サクラと一緒に居たけど」
「…チッ!あのウスラトンカチが」

サスケも理解したみたいだけど、本当ナルトって面白いよね。
サクラがサスケの事好きだからサスケに変化してどうにかしようとしても、結局ナルト自体が変わるわけじゃないのに。むしろサスケの方がサクラと発展しちゃうかも。


「ぷっ…「美湯ー。なーにやってんの」
「ぎょっ?!カ、カカシ?!」
「どーしてそんなに驚くの。しかもぎょって何よ」
「だっだって、あんた……!」



物思いに耽っているところに突然顔が現れたら誰だって驚くものではないのか。
しかも覆面だ。ガイみたいな濃い顔だったら、きっと反射でぶっ飛ばしてる。


「あ、あれ?そう言えばサスケは?」
「ん?サスケ?居なかったけど?」
「もう行ったんだ。全然気づかなかった。
 なんだかあの子体術上手くなりそうだなぁ、足速いし」




ふと、カカシの後ろに火影までもがいることに気付いた。
火影曰くこれからナルトの家に行くとの事。
なぜ、自分まで行くのだろう。イマイチ分からない。

そう言えば、シカマル達にはトイレだって言って来たんだった。
ただのトイレにしては長いような気もするから、腹を下したっていう事にしておこう。うん。
女らしくないなんて今更気にしない。






「ところで、今日はイチャイチャ持ってる?」
「なんで?」
「いつも持ってるじゃんよ」
「あのねぇ、だからって流石に火影様の前であんなもの読めないでしょうが」
「あんなものって……………そんな凄い事が書いてあるの?あの本は」


イチャイチャとは、とある人物が書いた恋愛物の小説である。(カカシ談)
カカシを街中でふと見かけるといつもそれを愛読していているのだが、なぜか自分と歩いてる時にそれを読むことは少ない。
どころか、自分が近づくと本を閉じてしまうのだ。
詳しい内容も教えてくれない。いつもはぐらかされてしまう。






何故。




どうも中身が気になる。




いつも携帯している場所なら知っている。
本来任具を入れるはずのポーチ。この中だ。





- 11 -


[*前] | [次#]


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -