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「……サスケの生首なんか、初めて見た」
「げっ」
今の状況が見つかったことに大して少し嫌そうな顔をされた。
プライドは高いからな。
困ったものだ。
「おい、ヒカリ」
「……え?!」
サスケをじろっと見ていると、突然何の気配もなく後ろからカカシの声。
どうやら見つけるなり仕掛けるということはしないらしい。
しかし、今回のこの戦闘で月橋ヒカリの戦術が決まるようなもの。
変な事はできないし、突然他所からやってきた奴が上忍みたいな戦い慣れをしていたら不思議だ。
今回は忍具しか使わない。
「…あれ?鈴取りに来ないの?」
「まさか。また忍者学校に戻るの?
そんなの嫌に決まってるじゃない。
…でも、まさか上忍相手にしてたかだか正式な下忍にすらなっていないあたしが、正面から行って勝てるとも思えない」
「へえ。良く分かってんじゃないの。
でも、取らなかったらお前は逆戻りだ。どうする?」
「じゃ、こうする」
そう言った瞬間、ヒカリは手裏剣を5枚投げた。
カカシはそれを避け、ヒカリはその隙に次のくないを投げて近くのロープを切る。
事前に仕掛けておいたくないや手裏剣が、姿の見えないカカシへと襲い掛かった。
そしてそれを飛んで避けるカカシの着地地点には、起爆札。
「…何?!起爆札!?」
ボォォォォーーン!!
しかし、爆発後の煙の中にカカシは居ない。
飛んではいなかったから、下か。心中斬首の術。
でも、サスケに対しては笑っていたあたしだけど、生首になんて誰がなりたいものか。
「土遁、心中斬首の」
ダッ
急いでそれを後ろに飛んで避けると、カカシが後ろに出てきた。
「…終わりだ、ヒカリ」
「ぐッ……!」
右の首元には、くない。右腕は捕まれて自分の背中の後ろにあって、少しでも動いたらかなり痛い。
これじゃあ、もう反撃のしようがないか。
「やっぱり勝てないじゃない。鈴を取るヒマさえ無い」
「いや、正直お前の忍具の使い方は上手いな。驚いたよ。
だが、まだまだ甘い」
チリリリリリリリリリリリリリリ.........
その時、計ったかのように時計の目覚ましの音。
「終了、だな」
カカシが手を放すと、ヒカリは嫌そうにカカシを見る。
一方カカシとヒカリの対決を暫し見ていたサスケは、土に埋まったまま。
その後サクラが出てきて、サスケの生首を見た時にまた気絶してしまった。
そうして仕方なくカカシが助け出したのだった。
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