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数日後。

ちょうど仕事も今日で一段落着く。帰ったらみぃ☆に電話して、明日会いたいって誘おう。

そんなことを思いながら昼休みにパソコンと向かい合ってコンビニのおにぎりを食っていると、みぃ☆からメッセージが来た。

明日土曜だけど休み?
今夜遊びに行ってもいい?
ご飯作るよ!
12:13


グッドタイミング。さすがみぃ☆。

こういうの以心伝心っていうのかな、なんて下らないことを考えながら、俺はすぐに了承の返事を返す。

久々にみぃ☆に会える。そう思ったら嬉しくて、思わず家で夕飯を作って待っているみぃ☆を想像する。

家に帰ったときの定番と言えば、アレだ。

「卓志おかえり♪お風呂にする?ご飯が先がいい?…それとも…あ・た・し?」

男なら、一度は彼女に置き換えて想像する決まり文句。

まぁ多分、みぃ☆はこんなこと恥ずかしがって言ってくんないと思うけど…

でも万が一、言ってもらえたら…

そのまま玄関で押し倒してしまうとか、あるいは、2人で風呂に入ってそのままするっていうのもいい。

ご飯を選んだら、きっと我慢できずにキッチンにいるみぃ☆を後ろから…

…とりあえず、妄想は尽きない。

そんなバカなことを考えながら、午後は残りの仕事こなしていった。

-

8時すぎ、家に着いて玄関を開けると中は真っ暗だった。

「ただいまー?」

靴を脱ぎながら家の中に向かってそう言ってみるも、返事どころか物音ひとつ返ってこない。

でも、足元にはちゃんとみぃ☆の靴がある。
みぃ☆…いるんだよな?

廊下を進み、部屋の扉を開けると電気を付けた。

「…なんだ、いるじゃん」

テーブルの前で、こちら側に背を向けて体育座りしているみぃ☆が目に入る。

「ただいま。何で体育座りなんかしてんの、みぃ☆」

「………」

無言のみぃ☆。
俺はスーツの上着をハンガーに掛けると、ネクタイを緩めながらみぃ☆をのぞき込んだ。

げ…っ!

あろうことか、みぃ☆の前には昨夜オカズに使ったエロ雑誌…

そうだ…
昨日テーブルの上に放ったまま置きっぱなしだった…

「これは…何?」

みぃ☆が初めて口を開く。

な…何って…
これはもう、弁解の余地はない…よな…

俺は瞬時にみぃ☆の横に正座して、頭を床につけた。
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