独占欲 (1/1)
社交シーズンの始まりを告げる夜会。王宮の華やかなホールの一角で、俺は作り慣れた笑顔で令嬢たちの挨拶に応える。
適齢期を迎えながら、婚約者の席は空き状態。公爵家の長男としては珍しいことだ。当然、ここ数年、その座を狙った令嬢たちに囲まれるのが常となっている。
着飾った豪華なドレス。隙のない淑女としての振る舞い。その裏に隠した思惑。どの令嬢も目的は同じ。失礼ではあるが、魅力を感じることはない。
誰を選んでも同じならば、我が家に最も利のある家の令嬢を、そう思いながらズルズルと決め兼ねていた。
だけど、今年は違う。頭から離れないのは屋敷に残してきた彼女のこと。時計は21時を回っている。
「失礼。麗しい花々に少し酔ったようで。中座をお許しください」
そう言い残して、その場を抜け出す。今日はもう充分だろう。
◇
「んん…っ、ふ…、あ…っ!」
屋敷に帰り着くと、彼女に与えた従業員用の一室に向かった。物音を立てぬよう静かに扉を覗くと、彼女は自らの指で自身を慰めている最中だった。
はしたなく左右に開いた白い脚。その中央で、チュク…チュク…と水音を響かせながら華奢な指が動いている。この位置からだと、その卑猥な動きは全て丸見え。予想はしていたものの、あまりに官能的な姿に息を呑む。
「あぁ…ッ、イ、イク、んん…ッ!」
身体を震わせながら、彼女が達する。礼装の下の自身は、張ち切れんばかりに反応している。
俺は足音を忍ばせて静かに近づくと、自身のベルトを緩めた。
◇
貧しい婦女の違法売買に巻き込まれ、我が屋敷で保護した彼女。調べによると彼女は主犯格の男が執着していた被害者のようだった。
他の多くの女性達と同じように、彼女の出自は不明。しかし、歩き方や言葉遣い、諸々の所作から、おそらく貴族の家庭で教育を受けてきたことは間違いなかった。
この手の犯罪では、商品の女性に定期的に媚薬を盛り、中毒症状にさせることがある。彼女はまさにそれだった。保護して以来、媚薬など飲んでいないはずなのに、夜になると身体に症状が出ていた。
「ハァ…、んん…」
絶頂を迎え、息を整える彼女の額に汗が浮かんでいる。紅潮した頬。俺が不在だった今夜は自身で慰めるしかなかったのだろう。
ふと、目を瞑ったその瞼に、誰が写っているのか気になった。あの男に仕込まれた淫らな身体。調教時の鬼畜な行為を思い出しながら、先ほどの彼女は達したのだろうか。
急にどうしようもない独占欲が心を占める。俺だけのものにしたくて、痛いほどに猛った自身を取り出す。
「ひぁあ…ッ!?」
ベッドに上がり、脱力した彼女の下半身に自身を捩じ込む。熱くトロトロの蜜壺は何の抵抗もなく、俺を根元まで飲み込んだ。
「な、なん…で…!? あん…っ!」
「こんなに濡らして、僕が留守の間、一人で何をしていたの?」
「な、何も…っ、こ、これは、その…」
「悪い指だね」
熱い蜜壺でゆっくりと腰を揺らしながら、濡れたままの華奢な指を取る。泡立って白濁したそれを丁寧に舐めとると、彼女のナカがビクッと俺を締め付けた。
「ま、待ってくださ…っ、あぁ…ッ!」
「指なんかより、コレが欲しかったんじゃないの」
「─…っ! ち、違…っ」
「見てたよ。指で慰めて、物欲しそうに腰を揺らしていたじゃないか」
意地悪くそう言うと、彼女が恥ずかしそうに視線を逸らした。
こんな身体になったのは彼女のせいではない。だけど、わざと彼女を辱める言葉を選びたくなるのは、男の性(さが)なのかもしれない。
「ナカは素直だね。ほら、好きなのはココだ。たくさん可愛がってあげる」
「あぁあん…ッ、ソコ、だめ…っ、ふぁ…ッ、さ、さっきイったから、まだ敏感なんです、だめ…っ!」
「ちょうどいい。次はもっと気持ちよくなれるよ」
そう言って、ガツガツと腰を打ち付ける。彼女が弱い一点を執拗に狙う。
「は、激し、待…っ、だめ…ッ、そ、そんなにシたら、ひぁあ…ッ、イっちゃいます…ッ!」
「いいよ。幾らでも」
「ひぁあん…ッ!あぁ…っ、イク…っ、だめ、ひぃん、イ、イっちゃうっ、ふぁあああ──…ッ!!」
ガクガクと震える腰を引き寄せて最奥に自身を押し付ける。彼女のナカが搾り上げるように俺をキツく締め付けている。
壊れるぐらいに感じさせたい。あの男が教えたよりも、もっと限界まで。そんな衝動に駆られて、俺は彼女を抱き締めると、そのまま腰の動きを再開した。
「ひぃん…ッ!?待…っ、らめ、今は…ッ、動いちゃ、あ"ぁあ─…ッ!! 」
「可愛い。そんなイイ声出して。もっとでしょ?」
「違…っ! らめ、イ"って、イ"ってます…ッ、やら、イ"ってる、止ま…っ、ひああ"──…ッ!」
あの男には二度と渡さない。君の身体に深く刻み付けられた傷は、何度でも俺が上書きをする。
このまま抱き続けたら、いつか君は、俺だけを見てくれるだろうか。
To be continued...
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